こんにちは、FRESH! のフロントエンドを担当しているますぴー(masuP9)です。今回は2017年11月11日(土)に開催した、「Japan Accessibility Conference(JAC)」〜アクセシビリティのこれまでとこれから〜のレポートをお届けいたします。
今回のカンファレンスは当社と、ヤフー株式会社、サイボウズ株式会社、freee株式会社の4社共催で開催し、当社からは私とアメブロのフロントエンドエンジニアtokimariが登壇致しました。
Japan Accessibility Conference(JAC)とは
国内最大級、最大規模のアクセシビリティカンファレンスと題して行われた本カンファレンスは、(Web)アクセシビリティに関する様々なテーマのセッションを集めたカンファレンスです。当日のセッションについては、資料と共に動画でもFRESH!で公開しています。気になる方はセッションの章にリンクをまとめていますので、まずはそちらをご覧ください。
開催の目的
会の冒頭に開会の挨拶としてもお話しましたが、今回のカンファレンスの開催目的は、ここ数年のアクセシビリティの分野の盛り上がりを可視化することでした。
例えば、障害者差別解消法の施行、JIS X 8341-3 の改正、デザイニングWebアクセシビリティの刊行など、主にWebアクセシビリティに関連する様々のトピックが生まれ、大きな注目を集めているのでは、と感じていました。
今年の5月にはこのブログでもレポートしたアクセシビリティの祭典@神戸の第三回目も開催されていましたが、東日本、特に東京で毎年開催されるような大きなイベントが無いこともあり、開催に思い至りました。
おかげさまで、当日はスタッフを含めて200名を越えるアクセシビリティに関心がある方にお集まり頂き、終始熱量高く盛り上がっていたように見え、目標は達成できたのではと考えています。
セッション
今回のカンファレンスでは、基調講演をはじめとして9つのセッションが行われました。大まかな流れとして
- UX / 概論
- 仕様と実装
- 検証と意義
- 展開と共感
と少しアクセシビリティから離れたお話から、徐々に具体的になっていくという流れでセッションを組み立てました。※セッションタイトルのリンクは、発表資料へのリンクとなっています。
基調講演 UX as science
韓国インターネット専門家協会 Kim Jinsoo(元Yahoo Korea CEO)
アクセシビリティのインクルーシブデザイン
株式会社 SNC Lab 代表取締役 ジャンソンヨン
あなたの価値を高めるWebアクセシビリティ
freee株式会社 伊原力也
アクセシビリティ・ガイドラインの歩き方(初心者編)
もんど(@momdo_) 、太田良典(@bakera)
チームで取り組む!アクセシビリティコーディング&デザイン
サイボウズ株式会社 小林大輔、Cocktailz 伊敷政英
アクセシビリティ検証ツールとしてのNVDA入門
NVDA日本語チーム 西本卓也
アクセシビリティに対する WordPress の責任について
合同会社ロックロブスター 三好隆之
日本最大級のトラフィックを操る企業を動かす障害当事者の声。〜障害当事者と企業デザイナーによるトークセッション〜
ヤフー株式会社 中野信、AccSell 中根雅文、インフォアクシア植木真
メディア事業でのアクセシビリティ展開事例・CAではこうやってます
株式会社サイバーエージェント 桝田草一、土岐真里奈
開催後のアンケートでは、いずれのセッションも満足度が高い結果となりました!
写真提供 : ヤフー株式会社 カメラ隊(広瀬さん、阪倉さん)
動画アーカイブ
当日の様子はFRESH!で生配信し、アーカイブもご覧いただけます。
- RoomA
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- RoomB
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当社のセッション
当社からは、「メディア事業でのアクセシビリティ展開事例・CAではこうやってます」と題して私とアメブロの tokimari の二人で社内のアクセシビリティ啓蒙活動についてお話させていただきました。
詳しくは前述の資料や動画をご覧頂ければと思いますが、多くのメディア事業を展開しマスメディアを目指す当社としては、それぞれのメディアのアクセシビリティを高めることは責務だと考えています。
とはいえ、まだまだ至らない点も多いのも事実。今後も引き続き みんなで アクセシビリティを高める取り組みを続けていきたいと考えています。そしてアクセシビリティやりたい方もお待ちしています!
終わりに
おかげさまでカンファレンスは大盛況のうちに終わりました。ただその日だけ盛り上がっているだけでは、世の中はアクセシブルになりません。アクセシビリティの盛り上がりを可視化した次は、その盛り上がりに乗って取り組みを加速することが大事です。
カンファレンスに参加いただいた皆さん、残念ながら今回は参加できなかった方もぜひ何か一つ取り組みを始めて頂き、それが世に出てアクセシブルな世の中になることを祈っています。そして、その成果を持って第二回に何らかの形に参加して頂ければ、こんなに嬉しいことはありません。
また来年お会いしましょう!