先日、サイバーエージェントCREATIVE Loungeにて、サイバーエージェントのクリエイターによるクリエイターのための勉強会『CA.Pixel(シーエードットピクセル)』の第2回目を開催しました。
今回は、
デザイナーが向き合うサービスの「数字」
がテーマです。
社内の4サービス(CROSS ME、アメーバブログ、オルタナティブガールズ、AWA)のデザイナーが、自身のサービスの数字とどう関わっているのかについてノウハウやTipsを共有してくれました。
前回と趣向を変え、立食形式で気軽に来場者の方とお話しできる空間づくりや、各デザイナーが登壇後にテーブルに付き、懇親時間を設けられたこともあり、活発に交流を深めている方も多く見られた会でした。
お越しいただいた皆様、誠にありがとうございました。今後も第3回、第4回と開催していく予定ですので、またの参加をお待ちしております。
それでは、各セッションの概要をご紹介したいと思います!
数字で見出すデザイン
関 愛奈 (CROSS ME / デザイナー) 2015年中途入社。メディア運用や『Ameba Ownd』のデザイナーを経て、株式会社プレイモーションにてマッチングアプリ『CROSS ME』の立ち上げから運用を担当。
得られた数字を元にユーザーの満足度を向上させるための改善案の見出し方と、その効果をデザインによって最大化するために意識していることを、実例とともにお話いただきました。
数学=ユーザー満足度という提言にまずハッとさせられたのと、効果を最大化するためにまず速く作るということもスピードを課題としている自分には刺さる話でした。
小さな改修から、しっかり利益を生む。
谷端 彩 (アメブロ / デザイナー) 2015年新卒入社。入社後Amebaブログに配属。ブラウザ面の運用後、現在は同サービス内で新プロジェクトを担当中。
サービス運営においてよくぶつかる「広告とUX」の問題。実際の改善率を元にどこが問題なのかを洗い出し、また改善につなげることで、サービスとユーザーに寄り添った改修をするまでの過程を実例ともにお話いただきました。
自分も広告を入れることに漠然と嫌悪感を抱いてしまうタイプですが、それでも売り上げとUXはサービスのグロースに欠かせないもの。どちらが欠けてもまずいものなので、数字という軸を据えつつデザインでどう解決していくのかを考えるのは重要だなと思いました。
ゲームにおけるユーザーへの“数字”の伝え方
春山 俊輔 (株式会社QualiArts「オルタナティブガールズ」/ デザイナー) 2013年度新卒入社。ペット、麻雀、RPGなど複数のゲーム開発を経て、現在は「オルタナティブガールズ」の運用と新規ゲームのモック開発を担当。
これまでの2つのセッションとは異なりRPGやアクションゲームによくある数字の表記や演出にまつわる話でしたが、情報を伝える際に必要な「一定のルール」や「緩急」、「見せ方」などどのサービスでも参考になるような実例だったように思います。
デザイナーが関わる数字と一口に言っても、こちらが得る情報以外に、こちらが提示する情報もあります。
こと数字に関しては一歩間違えればややこしく見えてしまうものなので、その表現の仕方をゲームの観点で学べたのは貴重な体験でした。
デザイナーと数字の関係– Design Creates More Value for Business –
室橋 秀俊 (株式会社AWA「AWA」/ デザイナー・クリエイティブディレクター) デザイナーとしてWEBシステム会社、総合広告代理店を経て、2012年サイバーエージェントに入社。 複数のAmebaコミュニティサービスを担当したのち、現在ではAWAのデザイン、アートディレクションのほかサービス全体のブランディングを担当。
つい先日、Google Playが発表した「Best of 2017」日本版において「2017年 ベストアプリ」を受賞したのが記憶に新しいAWAですが、ユーザーのために品質を大事にすることが数字が伸びることにつながるという一貫した方針に関する話でした。ブランディングと細かいUI / UXへのこだわりが細部にまで行き届いている様子が伺えるセッションだったように思います。
2つめのAmebaのセッションにも通じる話かと思いますが、数字を上げることとUXを天秤にかけるような状況や議論はサービスづくりについて回る話かと思います。それでもAWAではまずユーザーへの届け方、品質を最高のものにすることがサービスのグロースにつながるんだというブレない軸を持っていること、またそれがチーム全体に思想として根付いているのがこのクオリティの高さの裏付けなのではないでしょうか。
“数字”というと、「どんな問題に対してどういう改善をした結果何%改善しました」のような話が多いのではと今回聴講に臨みましたが、”数字”と一口に言ってもデザイナーが考えを巡らせる場所はいくつもあり、またその数字にどう向き合うべきなのかというところの話も多くありましたので、自分はもちろん、来場いただいた方々も考えさせられるイベントだったのではないかと思います。
最後に、繰り返しになりますが今回のイベントにお越しいただいた皆様、誠にありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします!