サイバーエージェントは「AbemaTV」をはじめとし、数々のメディア事業を提供していますが、今年の秋に「AbemaTV」以外のメディア事業部で構成された新組織「SSS」を立ち上げました。「SSS」は「Super Startup Studio」の略で、スタートアップのように大きく攻め、一気に成長しIT業界全体の市場シェアを取っていこう、というメッセージが込められています。

 

サイバーエージェントのメディアというと「AbemaTV」の印象が強いかもしれませんが、それ以外にも多数の事業部があります。サイバーエージェントのビジョンである「21世紀を代表する会社」を創るためには「AbemaTV」だけでなく、その他の市場においてもマーケットをリードすることが必要不可欠で、SSS一丸となりさまざまな取り組みを実施しています。

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(SSSに入っているメディアサービス)

そんな中、先日「経営×技術の相互理解を深め、技術戦略で事業成長を加速させる」ことを目的に「SSS技術戦略Meetup」が開催され、メディア事業のなかから全14の事業・サービスが集結し、それぞれの技術戦略についてプレゼンを行いました。

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(当日は約200名のエンジニアが参加)

 

エンジニアが技術投資に悩んでいることを、経営サイドは知らない

今日はその中から「Ameba占い館 SATORI」「SATORI電話占い」を提供している ASTROBOXのプレゼンより、反響の大きかった「中長期的な技術投資をするための財源確保」の取り組みについて、ご紹介します。

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(ASTROBOXのテックリード酒井さんによるプレゼン)

 

今後ASTROBOXで、力を入れたい取り組みの1つとして「中長期的な技術投資をするための財源確保」があります。誤解のないよう先に伝えておくと、事業責任者から「コストを抑えろ」と言われていたわけではありません。(酒井)

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まず、これまでASTROBOXでは”技術投資計画に”ついて経営サイドと技術サイドが、きちんと話し合う機会がなかったため、技術投資を切り出すことに遠慮してしまう部分がありました。例えば、エンジニアは開発効率化のためにツール導入や検証をしたいと思っているのですが、利益率を下げてしまうかもしれない、といった心配から相談しづらさを感じていたり、それにより経営サイドが「技術者が技術投資について悩んでいる」ことに気付けていない状態が起こっていました。(酒井)

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一方で技術者サイドは、突然のシステム投資がPLに影響を与えることまで考慮できていないために、事業計画に影響を出してしまったこともありました。(酒井)

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お互いのちょっとした遠慮やコミュニケーション不足が原因ではあるのですが、ASTROBOXのビジネスを長期的に考えた時に、あらかじめ技術投資に使える財源と時間についてすり合わせしておくことで、このようなスレ違いを解決したり、サービスをスケールさせることに繋げたいと考えるようになりました。(酒井)

 

売り上げに応じて技術投資コストを決めた

売上基準

そこで財源に関しては、ゲーム事業が売上の3%をシステム費として押さえているというところを参考にして、SATORIでは売上レベル1に関しては、売上の1.5〜2%まで。売上レベル2で、売上の3%を技術投資の目安にすることを明確にすることにしました。このルールは半年に一度見直しをしつつ、技術にかけるお金を技術者サイドと経営サイドで、すり合わせていきたいと考えています。(酒井)

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時間の確保に関しては、1クオーターに1度、システム改修のための合宿を実施したいと思います。システムのリファクタだったり、技術検証に集中できる日を確実に設けることで、システム改修の取り組みを継続的にできる状態にしたいと考えています。ただ、いずれは、合宿のように強制的に時間を押さえる方法を取らなくても、普段の開発の中でシステム改修をのせられるよう、最適な体制にしていきたいと考えています。(酒井)

 

女性7割の開発チームで、もっとスケールさせたい

VISION

 

ASTROBOXは「人生の”ヨリドコロ”になる」をビジョンに掲げ、チーム一同、少しでも良いサービスを提供したい気持ちを抱えながら開発をしています。ここからしばらくは、5年間の運用の中で溜まった技術負債を返却するためのシステム刷新を含め、1から土台を造っていきたいと考えています。そしてサービスをスケールさせられる強力なチームを目指したいと思います。(酒井)