こんにちは。サイバーエージェント ゲーム子会社サムザップで新規開発のデザイナーをしている彦根と、「koely」デザイナーの猪上です。

 

私たちは、学生時代にサイバーエージェントのUIデザインインターンシップ「UI DESIGN ACADEMY(略称UIDA)」に参加したことをきっかけに、2019年に新卒で入社しました。

そして先日開催されたUIDA14期では、メンター社員として参加しました。

 

このブログでは、インターン参加生とメンター、両方を経験した私たちの視点から、「UIDAに参加することで、どのような成長が得られるか」についてお話したいと思います。

UIDAとは

3日間でアプリのUIデザインを制作するインターンシップです。

開催の約2週間前から事前課題として企画案を提出し、slackなどでメンターからFBをもらいながら、インターン当日までに企画案をブラッシュアップし、3日間はデザイン制作に集中して挑みます。

 

学校では決して学べない。刺激だらけの3日間

(彦根):

私は大学3年生の時に就活に焦り、「とにかく自分のポートフォリオのクオリティを上げたい、作品を増やさなきゃ」という気持ちから、UIDA2期に参加しました。

当時印象に残っていることは、知らない知識と想像以上の環境で、とにかく刺激しかなかった数日間だったことです。

 

美大に通っていたので、ある程度デザインを制作することには自信があったのですが、私が通っていた学科ではUIの授業などはないため、アプリデザイン制作は初めてでした。

UIDA参加生は美大など関係なく、優秀な学生ばかりで、チームメンバー同士で作品を見せあったり、プレゼンを聞くことからも多くの刺激を受けました。

 

インターン中は、役員陣や第一線で活躍するクリエイター社員と、壁打ちしながら高い精度で制作物をブラッシュアップできます。

 

社員が普段、「どういう考えでデザインを作っているのか」、「アプリのデザインを制作するうえで大事なポイントはどこなのか」といった点を聞くことで、たった数日間で実力以上のアウトプットを出すことができました。

 

最初の動機は、「UIDAに参加してポートフォリオのクオリティを上げる」ことでしたが、就活生の枠を越えて「どう制作物と向き合うのか」といった、アウトプットへの捉え方の視点が変わり、「クリエイター」として成長できた実感があります。

そしてここで自信をつけ、結果としてポートフォリオの完成度も、一気に上げることができました。

彦根の学生時代のUIDA作品「はらぺこマウス」
「ゲームで子供も脳トレできる」をコンセプトにした筆書きパズルゲーム。

 

学生時代の自分らがそうだったように、「クリエイターとしての成長」を感じてもらいたい

メンターとしてUIDAへ参加するなか、私たちは学生に「自分の限界値を越えて、クリエイターとしての成長を感じてもらいたい」と強く思って臨んでいました。

 

なぜなら、私たちが参加者だった時に感じたことを、参加者の学生にも同じように感じてもらいたいからです。

 

私たち2人で参加者時代を振り返って共通していたことは、UIDAに参加することで「クリエイターとして成長」したという経験でした。

 

参加生時代を経て、改めてメンター側で参加した時に、自分たちも含め社員みなから「一人では到達できない次元に、なんとか引き上げてあげたい」という熱量を感じたことで、当時の自分たちの成長にも納得しました。

オンライン開催であった「UIDA14期」での様子

 

インターンで気づいた、サービスづくりで一番大事なこと

 

(猪上):

私がUIDAに参加して成長したのは、「ユーザー視点で考える」という視点の変化でした。

そして参加者だった学生時代と、メンターとなった今とで大きく成長したのもまた、「自分視点からユーザー視点への変化」です。

 

参加学生側だった時を振り返ると、就活中のインターンなのもあって「自分のスキルを発揮でき、評価軸に沿ったモノ」をつくろう、という意気込みでゲームアプリ制作を考えていました。

 

最終的にインターンで評価されるためには、このような視点でアウトプットすれば、クオリティを上げられるかもしれませんが、私が参加者だった時に優勝できなかったのは「ユーザーが遊んで楽しいか?」という視点で突き詰められず、ゲームを届けるユーザーのことをリアルに考えきれなかったことが、原因だと思っています。


猪上の学生時代のUIDA作品「color in the dark」
「リラックス×鍵穴を開ける」というコンセプトのパズルゲーム。

 

メンターからのFBは一貫して、「ユーザーがどう感じるか?」からの視点だったのをよく覚えています。その時は「自分の作っているゲームのクオリティをいかに上げられるか?」しか考えられていなかったのですが、ゲームはユーザーに遊んでもらわなければならないのに、ユーザーではなく「自分の評価」が目的になっていたら、それはいいゲームにはならないな..と。

 

メンターとなった今では、いいゲームとは「ユーザーが遊んで楽しいか?」というシンプルなものであることがよく分かります。

 

実際、私がメンターとして学生にFBするときには、常にターゲットやユーザーなど、届ける相手を主語にすることを意識しました。顧客であるユーザーが、本当に欲しいと思うかどうかをリアルに突き詰める点で大きく成長したと思うし、自分がそうだったように、その視点で考えられるかどうかが、学生がクリエイターとして大きく成長できるポイントだと思っています。

そうしてクリエイターとしての成長を感じてもらうために、具体的なFBだけでなく「なぜ、そうなのか?」根本の思想を伝えるようにしていました。

UIDA14期にて、オンラインでのFB風景

 

また、学生と話す中で「社員の仲がいいんですね」と言われて、私も参加者だった時にそう感じたことを思い出しました。

社員同士もちろん、特に意識しているのではなく、普段からコミュニケーションを密にとり、お互い尊重し合っているからこそ、自然と出る空気感なのかと思います。リアルな社員の雰囲気を感じられるのも、UIDAのいいところだなと思いました。

 

今回参加した他のメンター社員の中には、私が学生だった時にメンターだった社員もいたので、同じメンターとしてUIDA14期に参加できたことが感慨深かったです。

最終日の打ち上げの様子

 

一人では到達できない次元へ

メンターは毎回、参加学生が自分の実力以上のアウトプットをつくれるよう、それぞれの特性を探りながら、学生だからと一切妥協せずに向き合っています。しかし最終アウトプットの「限界」を決めるのは学生自身です。

 

だからこそ、積極的に周りを巻き込んでいく学生のアウトプットはどんどん良くなっていきますし、改めて、自分の実力以上の力を出すためには、巻き込み力が大事だなと感じました。UIDAを通して、メンター側が気づくことも多く刺激になります。

 

正直、UIDAの難易度は高いし、参加生も年々レベルが増して、学生とは思えないレベルの高さだと思います。だからこそ、「プロのクリエイターとしてやっていきたい」と強い意志をもって進んでいける子にはぜひ、UIDAに挑戦してもらいたいです。

参加してもらえれば必ず私たちメンターが「一人では到達できない次元に引き上げる」という気概で全力で応えます。

【現在、UIDA15期生の募集を開始しています。】

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彦根 飛鳥(hikone asuka)

デザイナー|2019年新卒入社。現在は株式会社サムザップで新規開発ゲームのUIを担当中。

 

 


猪上 気広(inoue kihiro)

デザイナー|2019年新卒入社。内定者時代よりkoelyの立ち上げを担当。2020年2月にリリース後、引き続きkoelyの運用を担当中。通称きっひ。