こんにちは。サイバーエージェントクリエイターコース 22卒内定者の佐藤柚花です!
金沢美術工芸大学の視覚デザイン専攻4年生で、大学ではグラフィックデザイン(パッケージ、ポスターetc…)などの制作を通して、デザイン思考について学んでいます。
私はサイバーエージェントのUIデザインインターンシップ「UI DESIGN ACADEMY16期」(※以下 UIDA)に参加し、その後内定を頂きました。現在はゲーム子会社サムザップでデザイナーとして内定者アルバイトをしています。
このブログでは、私が「UIDA」に参加したことで得られた経験を自分の視点からお伝えできたらと思っています!
UIデザインの「考え方」から学ぶ、実践的プログラム
「UIDA」に興味を思ったきっかけは、参加していた大学の先輩が楽しそうにしている様子を見たことからでした。
元々、デザインだけではなくサービスの企画から全体のプロデュースをやり切りたいという想いがあり、一からアプリのUIデザインを考える「UIDA」なら、職域を縛らず経験値を伸ばせる場所だと思い参加を決めました。
インターンシップで取り組む課題は、「新規性のあるパズルゲームの制作」です。
事前課題として2週間ほど前から企画案を考えていき、3日間でアウトプットを仕上げていきます。事前課題の段階から学生3人に対して、メンター社員2名のチームが組まれ、Slackを通して壁打ちをしながらインターン当日までに企画案の精度を上げていきました。
事前課題についてSlackでのやりとりの様子。
インターン初日は「UIデザインの考え方」など基礎的なことを学び、2日目にプロトタイピングツールを使ったアウトプット手法などを講義で学びます。
UIデザインは初心者でしたが、初めに基礎的な考え方の部分や評価軸を共有してもらえたことで、しっかり制作の軸を立てて臨めました。
またオンライン開催でしたが、定期的にメンター社員からフィードバックをいただける場や、オンラインランチなどのコミュニケーションの場が設けられていたので、一人で思い悩むことなく、進められたのもよかったです。
チームの様子。参加者皆でUIDAオリジナルTシャツを着てインターンに臨みました。
参加して気付いた、デザインの本質とは
私が「UIDA」に参加して得た大きな学びは、「客観的に見る力」です。
今までの私の制作は、自分が「なんとなくいいかな」と思うニュアンスで進んでしまうことが大半でした。
しかし「UIDA」では、常に「なぜこのデザインにしたのか?」とメンターの方から深ぼっていただき、自分の中でも曖昧だった部分が明確になっていきました。これによって気付かずに自分本位になってしまっていたデザインを「ユーザー視点」で見ることができるようになりました。
こちらが実際に制作したゲームアプリです。
アクションパズルゲーム『aerial』。
「忙しい日常から離れ、ほっと一息つけるストーリー」を新規性とし、モーリーという病弱な主人公が妄想の中を旅していくのをユーザーが模倣することで、没入体験が得られるというゲームです。
最初にこのゲームを考えたときは、自分がいいと思ったものを詰めこんでいたので、メインメニュー画面など設計として不十分でした。
事前課題時のメニュー画面。
主人公モーリーの孤独な場面から始まるので、当初は全体がモノクロの画面で、ステージをクリアしていくごとに少しづつ色付いていく遷移にしていました。
ゲームを開いて最初の画面がモノクロの状態というのは、ユーザーにとって楽しく新規性のある体験になるのでしょうか?一息つくためのゲームであるにも関わらず、モノクロの状態で始まってしまった場合、このゲームはユーザーに重たい印象を与えてしまいます。
ここで設計しなければいけないのは、モーリーの世界に入り込めるような柔和な表現と、その中でモーリーが孤独を感じてしまっているという演出です。
以上のことを踏まえて以下のようにUIを見直しました。
モーリーがこれからステージに入る際に触るアイコンだけを、モノクロに変更。
その他の部分はモーリーのいる世界を優しいタッチで描き、逆光にすることで孤独を感じていることを表現し演出することにしました。
これによって全てをモノクロにしてしまうことの閉塞感がなくなり、ユーザーがこの画面を開いた時に安心感を抱くような感情の動きにできたのではないかと思っています。
このように、デザインをするときには必ず理由があるはずで、「なんとなくいいと思ったから」では自己表現にすぎません。
大事なことは、「ユーザー体験の創出」であり、自分本位のものを作ってもそれはデザインとは言えないのだと「UIDA」を通して自覚しました。
今後のクリエイター人生に活きる、学びを得た3日間
「UIDA」を通して、ユーザーの体験設計の基礎を教わることで、たった3日間で大きな成長を実感できました。学校の課題ではデザインの理由など聞かれたことはなかったので、大きな気付きでした。
そしてこれは単にUIデザインだけの話ではないと思っています。
ユーザー視点の発想や設計はサービスであったり、グラフィックを作る時にも必要なスキルです。こうした点での学びではなく、幅広い思考ができるようになるのが「UIDA」の最大の強みです。
また、メンターの方のスタンスは常に「ユーザー視点」で、「まぁいいんじゃない」と決して学生に迎合することなく本気でぶつかってきていただけました。こうした向き合いのおかげで私も「成長できる機会が与えられたこの時間を、絶対に無駄にしないぞ」という覚悟で全力で取り組むことができました。
この経験は今現在の内定者バイトや外部での仕事に活きていると強く感じます。
インターンシップを検討している方は就活のためだけではなく、プロのクリエイターとして成長するためにも、ぜひ自分のスキルアップの機会、視野を広げる場として捉えて頑張って欲しいと思います!
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