はじめまして!
「ABEMA」の開発デザイナーの寺本です!!
今回は約5年間ゲーム事業部にいたデザイナーの僕が、メディア事業部のデザイナーにチャレンジしようとABEMAへ異動したことでの学びと、自分の中での変化を書いていこうと思います。
目次 ・ソシャゲを作っていた僕が、メディア事業にチャレンジした理由 ・ABEMAでの新しい挑戦と学び デザイナーの裁量の大きいプロジェクトで、推進と判断する経験 UIデザインの探求と知見共有 環境の違う組織でのマネジメント経験 ・さいごに
ソシャゲを作っていた僕が、メディア事業にチャレンジした理由
僕は内定者アルバイトの期間を含めると、約5年間ゲーム事業部で『ポコロンダンジョンズ』のゲームUIデザイナーとして働き、その中でいろいろな経験をしてきました。
・UIデザイナーとして第一線でスキル向上
・デザインリーダーとして、ピープルマネジメントへのコミット
・ファンマーケティングを学び、生放送イベントなどの施策を企画実行
・若手デザイナーの育成責任者として、「研修設計/スキルアップ勉強会」などを推進
「ポコロンダンジョンズ」で制作していたクリエイティブ
上記のような経験をした中で、自分が目指したいキャリアを見つけました。それは「プロダクト開発のコアである人を育てて、プロダクトを育てる」というキャリアです。そのキャリアを最短で目指すために、自分の知らない文化やマネジメントが学べる組織で挑戦することを決断しました。
サイバーエージェントでは別の事業部や子会社に異動して挑戦できる「キャリチャレ」制度があります。僕のように新しい組織で学びたいという考えを持っていたとしても、転職ではなく社内異動という選択ができます。そのため、会社の制度などの環境は大きく変わらずにスピード感を持って新たな挑戦ができています。
ゲーム事業からメディア事業のデザイナーになることで、デザインする対象が大きく変わります。今までの経験を積んできた事業から離れることは、自分の中でも不安なことが多いチャレンジでした。
異動を検討する中で、両事業部の先輩や人事の方々に相談に乗ってもらい、自分のキャリアを一緒に前向きに考えてくれたことが後押しとなり、結果的にメディア事業部のABEMAで挑戦することになりました。
ABEMAでの新しい挑戦と学び
「FIFA ワールドカップ カタール 2022」の全64試合無料生中継がABEMAで決定
僕はいま、ABEMAのプロダクト開発組織に所属しています。
2022年11月に開催される、「FIFA ワールドカップ 2022」 をユーザーに最大限楽しんでもらえるように、新機能開発や視聴体験向上に向き合っています。
デザイナーの裁量の大きいプロジェクトで、推進と判断する経験
ゲーム開発は組織の規模感や進行の都合上、ウォーターフォール開発に近くなります。
対して、ABEMAのFIFA ワールドカッププロジェクトの開発組織では、メンバー一人ひとりの裁量が大きく、デザイナーも例外ではありません。
そのため「UIデザインの表層を作るだけの仕事」というより、「視聴体験をよくするために何でもする仕事」を日々行っています。そこでは、自由に発想を広げてアイディアを練り、実現可能性の検証やアイディアの良し悪しの評価を行い、プロジェクトを推進しています。
このプロジェクトでは、サッカーの視聴を最大限楽しんでもらうために「今観ている試合の戦況がわかるデータ機能」「PCでより大きな画面で視聴できるようなレイアウト調整」「既存機能のユーザビリティ向上」などの様々な施策を企画し開発中です。
プロジェクトを推進するために制作している提案資料の1部
また、ABEMAの組織は非常に多い人数で構成されており、デザインに対して意見が多様化しやすいため、意思決定フローの中で言語化の精度が重要です。ユーザー体験観点、事業観点、運用観点、UIの整合性や視覚伝達デザインの観点などの言語化を行い、制作したデザインをさまざまな人が評価できるように可視化し、プロジェクトを推進しています。
デザインの責任はデザイナーが背負っている前提はありつつ、デザインがデザイナーの中に閉じてしまわないように推進することも大事にしており、その過程で自分の言語化力や推進力の成長にもつなげられています。
UIデザインの探求と知見共有
メディア事業の組織では、UIデザインの探求や知見共有の場が多くあります。
ABEMAでは「コンテ(Conte)」という仕組みがあります。
コンテはアジャイルなデザインをサポートすることを目指し、品質の向上や開発上の課題解決のために活動しています。
僕はコンテ内のアクセシビリティチームに所属しており、
・アクセシビリティに関しての文献/書籍を読んでインプット
・新機能に対してアクセシビリティの検証
・組織内でのアクセシビリティの指針の浸透
などのプロダクトのアクセシビリティを向上させる活動をしています。
実際のアクセシビリティ観点でのFBや、音声読み上げ機能の対応の議論
メディアクリエイター組織では知見共有が盛んで、
・UIデザイナーが集まり、各サービスのデザインデータをみんなで眺める勉強会
・アートディレクターが思考している/作業をしている工程を見学する勉強会
・イラストディレクションにおけるお悩み相談の勉強会
などの、ツールの使い方からアートワーク力、ディレクション力などのデザインに関する勉強会を行っています。
メディア事業部全体で、各サービスの組織や個人に根ざす技術や知見を積極的に共有し、勉強する文化があります。1サービスに向き合うだけでは得られないインプットがあり、個人のスキルアップとプロダクトクオリティの向上につながっています。
デザインデータをみんなで眺める勉強会の様子
環境の違う組織でのマネジメント経験
ゲーム事業部の僕が所属していた部署は、小規模のデザイナー組織でベテランのデザイナーが多く、プレイヤーとしてのスキルをあげられる良い環境でした。UIデザイナーとしての自信もつき始め、次のステップとしてマネジメントの経験を積むため新しい環境に挑戦したいと考えていました。
今のABEMAでは若手も多く、さらにマネージャー人材を育成する方針があったため、ABEMAでデザインマネージャーになるために向き合っています。
社内にある各サービスの組織では、マネジメントする上での多様な文化や価値観があります。
・挑戦する大きな壁を作り出し、個人のスキルを伸ばすことでキャリアと向き合う文化
・自走できる環境を作り出し、目標から個人のスキルを伸ばしキャリアと向き合う文化
・プライベートのコミュニケーションから関係を構築し成長させる文化
・懇親施策などが盛んで、個人間で知見共有などの関係構築している文化
・勉強会などが盛んで、組織に知見が溜まっている文化
・メンバーの特性や価値観を理解し目標設定に組み込む文化
・1on1などの、成長をサポートする場で目標とすり合わせてサポートする文化
それぞれの文化や価値観を体感しマネージャーとしての引き出しを増やせています。
組織形成のためのワークショップの様子
さいごに
約5年間ゲーム事業部にいたデザイナーの僕が、メディア事業部のデザイナーにチャレンジしようとABEMAへ異動したことで、自分のキャリアへ全力で挑戦できている実感があります。
そんなキャリアチャレンジができているのも、挑戦を応援してくれる社内文化や、後押ししてくれた先輩方や応援してくれる人たちがいたからこそ、事業部を超えたチャレンジを決断できたのだと考えています。