こんにちは、ABEMA 開発本部 Cloud Platform Group の山本 ( @tetsuya28 ) です。
株式会社サイバーエージェント としての 生成 AI の利用ガイドラインの策定、生成 AI の利用事例について紹介します。
株式会社サイバーエージェント としての 生成 AI の利用ガイドラインの策定について
昨今話題となっている 生成 AI ですが、株式会社サイバーエージェント ( 以下、弊社 ) でも一律禁止するのではなく、うまく活用して事業機会に繋げられるようにしたいとの思いから 2023 年 4 月 17 日に社内向け生成 AI の利用ガイドライン Ver1.0 が策定されました。( 2023 年 4 月 28 日時点では Ver1.1 )
利用ガイドラインについては細かくは解説しませんが、利用目的や取り扱うデータの種類、サービスなどに応じたガイドラインの策定が行われています。
他にもこの機会に改めて知的財産権の権利侵害リスクなどについても整理し周知するような内容となっています。
次に生成 AI の利用について、弊社内でのいくつかの事例について紹介します。
Azure OpenAI Service を利用した ChatGPT Bot の導入
ChatGPT を利用するための ChatGPT Bot の全社導入です。
生成 AI の認知のきっかけとなった ChatGPT ですが、当初より社内でも「利用したいが社内での利用ポリシーなどがなくて利用していいか不安だ」などの声が上がっていました。
利用ガイドラインにもあるように弊社としても一律で禁止するのではなく適切な利用を推進していきたいため、入力内容が学習に使われない Azure OpenAI Service を利用した Slack Bot「AzureBot_GPT4」を導入ました。
これにより Slack 上で気軽 Chat GPT を利用することが出来ます。
上記の利用ガイドラインの策定や 「AzureBot_GPT4」の導入は全社の方針としての対応となっています。
生成 AI については、⼀律で OK、NG と判断できるものではないためガイドラインにて「最低限のルール」を⽰した上で、事業ごとに個別判断する方針が取られています。
そこで、ここからは私が所属している ABEMA における生成 AI の導入事例について紹介します。
ABEMA における GitHub Copilot for Business の導入
同じく生成 AI である GitHub Copilot ですが、私が所属している ABEMA でも GitHub Copilot for Business ( 以下、Copilot ) の導入が始まりました。
Copilot は GitHub, Inc. が提供しているコーディングの補助ツールになります。
ABEMA での導入に伴い、ABEMA の開発者向けに Copilot の注意点や導入方法、使い方などを学ぶ勉強会を行いました。
この勉強会内容について紹介していきます。
Copilot の前提知識の共有
Copilot を利用するための前提知識として Copilot の文脈で使われる単語や開発者が知っておくべき知識を共有しました。
ABEMA での Copilot の利用ポリシー
ABEMA では Copilot を利用する開発者向けの GitHub Team を作成し、開発者に利用ルールを把握してもらった上で申請してもらうフローを整備しています。
また Copilot は for Business のサブスクリプションに参加することで for Individual のサブスクリプションが外れるなどの制約もあるため利用における注意点を共有しました。
Copilot のセットアップ
開発者が利用を始めるにあたっての環境ごとのセットアップ方法なども紹介しました。
Copilot Tips
開発者がより効率よく Copilot や ChatGPT を利用するための Tips の紹介を行いました。
おまけ
最後におまけとして自分自身が Copilot を利用していく中で経験したハマりどころなどについてもネタとして仕込んで勉強会の締めくくりとしました。
最後に
Copilot の導入に伴い、勉強会などを実施し、再度生成 AI の有効性を実感しました。
流れの早い生成 AI ですが、適切に利用することでの利点も多いため今後とも利用ガイドラインも含めた継続的な更新を行い、共存していく必要性を感じました。