初めに

 初めまして、2024年9月に就業型インターン「CA Tech Job」に参加した、橋本崚亮です。

徳島大学院、創成科学研究科の1年(26卒)で普段は課外活動でゲーム開発を行っています。

 本インターンシップに参加した理由は、実際のゲーム会社でゲーム開発を行ってみたいと考えたからです。普段は1〜30人ほどの規模でゲーム開発を行っています。その中で、より自分を磨きたいと感じ、複数人に相談した結果、CAで働く知り合いからおすすめされる形で参加を決定しました。

 

 

配属先

 私は「株式会社GOODROID」にお邪魔させていただく形になりました。

その中で、カジュアルゲームを制作するチームに配属されました。そこでは、主に2つのモックアップ開発を行いました。

 

 

学んだこと・考え方の変化

学んだこと・考え方の変化

 学んだことは、ユーザーへの画面の見せ方です。そして考え方の変化として、今まで以上に見た目の開発期間を長くしたいと考えました。

 ゲーム、ひいてはアプリケーションにおいて、見た目で機能の説明をすることはとても重要です。今回の就業型インターン「CA Tech Job」では、ユーザーにとって分かりやすい見た目やこちらの意図を伝えられる見た目を作る際の考え方や技術を多く学びました。

 今まで私は、面白い要素を追加したり、バグを減らしたりと中身の機能をできるだけ良くすることを心掛けていました。それがユーザーにとって最も良いと考えており、見た目に関してはあまり考えることが出来ていませんでした。今回の学びを機に、今後はユーザーに伝えたいことを伝えられる見た目を意識して作成したいと考えました。

 

見た目で説明することの重要性

 見た目で説明することの重要性を簡単に説明したいと思います。見た目で説明できれば、その分文字で説明する量を減らせます。機能を文字で説明する場合いくつか問題が発生します。まず大前提に機能すべての説明文をずっと画面に表示することはできません。そしてユーザーは説明を読まずに進んでしまう場合があります。

 ゲームにおいてユーザーがやること、できることが分からない状態のまま進行することは、避けるべき事態です。例えば、ステージのクリア条件の説明を見逃していた場合、ユーザーはとりあえずクリア条件になりそうなことを全て試していく必要があります。これはユーザーにとって相当な負荷となります。最悪の場合、ステージをクリアすることなくゲームを諦めて、もう遊ばなくなる可能性もあります。

 このため、見た目(カメラの画角や、オブジェクトの配置、色味、エフェクトなど)全てを使って、ユーザーがステージをクリアする為にやること、できることが分かる状態にする必要があります。そうすれば、説明を読む時間がなくなり、円滑にステージに入り、ゲームクリアに集中することができます。 

 アクションゲームを例に考えてみます。ユーザーに対する操作説明で最初にジャンプ機能があることを説明しても、しばらくジャンプ機能を使用する機会がなければ、機能を忘れてしまいます。忘れてしまった機能は存在しない機能となってしまいます。ジャンプ機能が必要になるときに、忘れて存在しない機能になってしまっていたらクリアすることが出来なくなります。

 このような事態を招かないためには、説明直後に障害物を設置し強制的にジャンプ機能を実践させる必要があります。また、定期的にジャンプを使うギミックを用意することが重要になります。このため最近のアクションでは、チュートリアルなどですべての動作を一通り行わせることが多くあります。

 

気にすること

 見た目を良くするために気にすることについて簡単に説明したいと思います。

 見た目で説明する時に重要なことは全ての物に「なぜ」を問いかけることです。例えばカメラの画角もそうです。1人称と3人称によって変わりますが、3人称の場合は、特に画角を気にする必要があります。ユーザーにとって画面内で誰が何をできるかを分かりやすくする必要があるからです。例えば、ユーザーが操作するキャラクターが画面内で見つけにくい場合、ユーザーはまず”自分のキャラクターを探す”という動作を行う必要があります。一度だけなら大きく問題にはなりませんが、何度も発生するとそれだけで集中力を使い、必要のない疲労を生んでしまいます。

 さらに具体例を挙げると、色味などもそうです。画面全体の色味がバラバラな場合、どこに注目して見ればよいのかが分からなくなります。ユーザーにゲームを快適に遊んでもらうためには、目的とそれに必要な物を分かりやすくする必要があります。そのため、ステージクリアに必要なものやキャラクターの色味の彩度を上げ、ステージや関係ない物の彩度を下げることで、自然とユーザーに見てほしいものを見てもらうことができます。

 最近のゲームではグラフィックを綺麗にするために、背景の彩度も高く設定させている場合があります。そのような場合は、カーソルを合わせると色が変わったりアウトラインを表示するなどの工夫がされています。

 

最後に

 就業型インターンCATechJobでは、今回のブログで取り上げたこと以外にもエンジニアとしてチームへの働きかけ方や実践的な技術など多くを学ぶことができました。特にインターネットでは探しても見つからないような技術的なことを学ぶことができたのはとても嬉しく、ためになりました。今回得た経験を元に、自分で実践し磨いていき、自分の武器として行きたいと思っています。1カ月と短い期間ではありましたが、多くの人にお世話になり、大きく成長ができたことはとても嬉しく思っております。関係者のみなさまありがとうございました。