はじめまして。グループIT推進本部で社内向けツールの開発を担当している相田拓真と申します。 本記事では、サイバーエージェント内で進めている AI 活用施策の一部として、社内 Chrome 拡張機能「CA Search」に新たに実装した 「AIエージェント別ランキング機能」 を紹介します。

このランキング機能は、 社内全ユーザーの中で自分がどの程度 AI を活用できているのかを可視化するためのもの です。 AIツールを“どれだけ使っているか”を客観的に把握できることで、日々のAI活用をより自然に促進する狙いがあります。

はじめに

サイバーエージェントでは現在、全社横断で AI 活用を強力に推進しています。 業務の効率化はもちろん、クリエイティブの品質向上や意思決定の高速化など、AI が実際の業務の中で“当たり前に使われる”環境づくりを進めています。

開発現場でも ChatGPT / Claude / Gemini など複数のAIツールが日常的に利用され、AIを使ったコーディング・調査・資料作成などが広く浸透しています。

その中で今回は、社内向けの情報検索や業務効率化を支援する内製 Chrome 拡張機能「CA Search」に、AIツール利用を可視化する新機能 を追加しました。

AIエージェント別ランキングの画面


なぜこの機能を作ったのか?

AIツールの利用が広がる一方で、次のような疑問の声が増えていました。

  • 自分はどのくらい AI を使えているのだろう?
  • 全社的に見ると、自分の利用量はどの位置にあるのか?
  • 社内では、どのAIサービスがどれくらい使われているのか?

これらを明確にする仕組みが社内になかったため、 「AI活用を見える化する」取り組み として、ランキング機能を実装しました。


■ AIツールの利用状況を“可視化”

今回のランキング機能では、月ごとの利用状況を自動で収集し、

  • 使用済みクレジット数
  • 送信メッセージ数
  • 利用ライン数(コード生成量)

といった AI サービスごとの異なる指標を統一された形で表示します。

これにより、ユーザーはひと目で

  • どのAIサービスをよく使っているのか
  • 生成AIにどの程度依存しているのか
  • 今月どのくらいアウトプットしているか

を把握できるようになりました。


■ 全社ランキングで自分の位置を把握し、次の順位を目指す

今回の特徴のひとつが、全社ランキングの導入です。

表示例: 10/2500位

全ユーザーの中で自分がどの位置にいるのかがわかることで、「もっとAIを活用してみよう」「上位の人はどれくらい使っているんだろう?」といった新しいモチベーションや気づきが生まれています。

さらに、ランキングには次の順位との差分も表示されます。

表示例: 次の順位まであと24クレジット

わずかな差で順位が変動することが視覚的にわかるため、ゲーム感覚のモチベーションが生まれ、自然にAI活用を促進する仕組みとなっています。


まとめ

今回のランキング機能は、社内の AI 活用状況を「見える化」することで、 社員自身が AI をより積極的に使いこなし、全社的な活用レベル向上につなげるための施策です。

AI を業務の一部として自然に使う文化をつくるための、ひとつの取り組みとなりました。


おまけ

Chrome 拡張機能「CA Search」は、2025年4月以降すべてのコードを AI コーディングエージェントが生成 しています。 今回の「AI活用ランキング」機能も例外ではなく、OpenAI Codex と Claude Code を組み合わせて実装 されています。

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2022年中途入社のアプリ開発エンジニアです。現在は社内向けツールの開発やアプリストアの管理サポートなどをしています。