サイバーエージェントには「テクニカルクリエイター」という職種があります。 「デザイン」と「エンジニアリング」の間をつなぐような、どちらの技術にも明るいスペシャリスト。 そんな、テクニカルクリエイターを題材としたインターンシップ「Technical Creator CHALLENGE」が昨夏開催されました。 技術スキルでの制限は一切行わず、 「どんな形式でもいいからクオリティの高いアウトプットができそうな人材」 を条件に選考を行い、選抜された10名の学生たち。 短期間でハイクオリティーなサービスプロダクトの開発に挑戦することで、参加者は大きな成長ができました。 そんな成長と、現場のリアルを感じてもらいたくて、今年も「Technical Creator CHALLENGE」を開催します。 今回は、18内定者であり、昨年の参加者2名に当時のことをインタビューしました。 「Technical Creator CHALLENGE」へのエントリーはこちら
國師 誠也
ソフトウェアエンジニア。
東京工業大学に在学中。サイバーエージェント2018年卒内定者。
AWA株式会社でバイト中。
白崎 みき
デザイナー。
法政大学に在学中。サイバーエージェント2018年卒内定者。
株式会社QualiArtsでバイト中。
「Technical Creator CHALLENGE」に参加しようと思った理由を教えてください。
國師:もともとプログラミングが好きで、参加前から別の会社で長期インターンをしていました。
ユーザーにより近い部分、特にインタラクション周りの実装が好きだったので、テクニカルクリエイターについて知ったときは運命のようなものを感じていました(笑)
ある日、サマーインターンのHPで「Technical Creator CHALLENGE」の開催を知って、「何が何でも参加したい!」という思いから迷わず応募しました。
白崎:私も長期インターンをしていました。当時のインターン先ではUIデザイナーとして働いていたのですが、エンジニアの方とやりとりする中で、自分の考える理想のUIアニメーションを伝えきれていないという課題を感じていました。
また、デザイナー志望ではありましたが、エンジニアリングも出来るようになりたい、と思っていました。そんな中、このインターンを知り、ちょうどいいと思って応募しました。
当時を振り返って、難しかったことや、面白かったこと、成長したと感じたことはありますか?
國師:このインターンのお題は「片手で使えるTVアプリを作ってください」だったのですが、正直、無茶振りというか…(笑)結構抽象的だったんです。さらに、個人開発なので、企画から実装まで、すべてを1人で。しかも5日間でやるということで、ヒーヒー言いながらやっていました。
※昨年の様子
でもこれが逆に面白さにも繋がっていて、最終的なアウトプットは1人1人全く違いました。
例えば、横画面か縦画面かも違いましたし、コードまで書く人がいればモックをつくる人もいました。事前アイデアとは全く違うものを作る人もいて、最後まで誰が何を出すか分からないって状況でした。個人開発のインターンでしたが、「最高のアウトプットを出す」という共通の目標があったので、「みんなライバルだけど、みんな仲間」みたいな経験ができたのは非常によかったです。
また、CAの第一線で活躍するエンジニアやデザイナーの方々がメンターとしてついてくださり、僕らのアウトプットに対して毎日フィードバックを頂ける環境だったので、高速PDCAで開発を進めることができました。もちろん、このインターン期間中で急激にコードが書けるようになったわけではないですが、得られたことは非常に多かったです。
例えば、アニメーションの実装1つとっても、なんでそのアニメーションなのか、その動きにはちゃんと意味があるか、ユーザが使っていて気持ちいい動きか、など、色々なことを考えて作るようになりました。実際に、しっかり順序立てて作られているインタラクションは使ってみると気持ちいいし、ただ動きがかっこいいだけではユーザに意図が伝わりづらいです。
また、メンターの方には開発へのフィードバックだけではなく、参考になる本やウェブサイトをおススメしてもらったり、勉強会の話など、インターン後も役立つことをたくさん教えてもらいました。今回、ほぼ1年ぶりにその時の作品を見たんですが、よくこれで動いたな、と。(笑)
今でもあの時にメンターから教わったことは自分の中で生きていますし、インターン後の成長にも繋がっているな、と感じています。お世話になったメンターの社員さん方には、頭が上がらないですね。
白崎:私は、Pixate(現在はサービス終了)というプロトタイピングツールを使ってお題に取り組みました。当時の開発現場で使われていたそうで、デザイナーは皆Pixateでアウトプットをつくったのですが、Pixate自体の「くせ」みたいなものに手こずった記憶があります。
たとえば、作業画面では取り込んだ動画が表示されなかったり、レイヤーサイズを親と子で揃えないとアニメーションが動かなかったり。気を付ければ問題ないのですが、テレビアプリを作っていたので、苦労しました。
また、AbemaTVのスタジオ見学時間があったのですが、高価そうなカメラや見覚えのあるセットがあり、「現場」な感じを楽しめました。スタジオと同じ建物で開発していたのですが、何より快適で集中できましたし、おかげでよいアウトプットが出せたと思っています。開発現場の環境を知るいい経験にもなりました。
※当時の様子
あとは、國師くんも言っていましたが、アニメーションのイージングなど、細部へのこだわりがユーザーの使い心地をものすごく左右するということを学び、それを意識してアウトプットを出すように心がけた結果、実際に出せたことは嬉しかったし、成長したと感じています。
このインターンならでは、と思ったことはありますか?
國師:まずなんと言っても、アウトプットの形式は問わないというところですかね。
先ほども言いましたが、ベースとなる課題解決はありながらも、みんなの出す最終アウトプットが本当にバラバラで、面白くて。 最終発表会はすごく盛り上がりました。
あと、エンジニアを目指す人もデザイナーを目指す人もいたので、お互いの強みを活かして、学生間でフィードバックをすることも非常に多かったです。
最初はみんなめちゃくちゃ緊張してましたけどね(笑)
白崎:そのフィードバック時間のことを私たちは「お触り会」と呼んでいたのですが、「お触り会」ではエンジニアリングとデザインの視点からお互いのフィードバックをするので、とにかく気づきが多かったです。あと、なによりメンターの面倒見が良く、1から10まで教えてもらいました。
最後に、このインターンが気になっている後輩へひとことお願いします。
國師:ぶっちゃけて言うと、このインターンはエンジニアリングもデザインも中途半端でもいいからどっちもやりたい、 という器用貧乏タイプの方には向かないと思います。
やっぱり最終的には完成度の高いアウトプットが求められるので、今ある自分の強みを活かしつつ、もう1つ新しい強みを作りたいという方にとっては非常にいい機会だと思います。
とは言え、まずエントリーしてみないことには始まらないので、僕のようにテクニカルクリエイターという職業に魅力を感じた方は、すぐにでもエントリーすることを強くオススメします!
白崎:クリエイターとして何が自分の強みなのか、まだ明確にわかっていない人も多いと思います。このインターンで私は、自分の弱さに気づき、一段も二段も大きく成長できたと感じています。
自分が今まで踏みいれたことのない未知の可能性を知ることのできるインターンだと思いますし、エンジニアもデザイナーもいて、得意分野も使うツールや言語もバラバラなので、他のインターンでは体験できない異種格闘技戦をしたい方はぜひ!
取材・原稿:松岡滉一(18内定者)
写真:蛭田周平(18内定者)
「Technical Creator CHALLENGE」へのエントリーをお待ちしています!