皆様こんにちわ。
株式会社AJAでプロダクト担当の役員をしております小越と申します。

このブログに寄稿させていただくのは2回目です。

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CC:Dave

前回は私の古巣のMDHで実施した、
ディレクター全員がSQLを覚えて、捗った話」をお届けいたしました。

今回は、拡大期における採用について書いていこうと思います。

具体的には、チーム拡大の時にエンジニアを採用する際、
エピソード質問を用いることによってミスマッチを無くし、
採用の成功率を上げる方法です。

実際、エピソード質問を用いる際には前提が2点ほどありますので
その前提をまず整理させていただきます。

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前提1:採用は、新入社員がワークするまで
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採用に人員数の目標を持つ事があると思うのですが、
重要な前提条件として採用は「ワークするまで」という事を
共通認識として持ちましょう。

拡大期の採用で一番困るのは、採用した人がワークすることなくやめる。
で、人が足りないから数を合わせて、その人がまた・・・というサイクルです。

このサイクルは、タスクの時間を削って受け入れ対応した社員もどっと疲れます。

ワークしない人、フィットしない人を受け入れても結局戦力化しませんので、
人手不足だとしてもそこは徹底しましょう。
採用の主体が人事部の場合、人事部ともしっかりと認識をあわせた方が
良いと思います。

ミスマッチダメ、ゼッタイ。

もちろん、受け入れ側もその意識でタスクや目標、
受け入れ体制を作る事も重要です。

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前提2:誰と働きたいかを明文化しましょう
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もうひとつ前提として整理しておいた方が良いのが、
「自分たちはどんな人と働きたいと思っているのか?」を
明確にする事です。

「○○さんみたいな人がもっと増えるといいよね」という
スタートをすると因数分解で資質が浮かび上がってくると思います。

認識のズレを無くすためにも文章にする事をオススメします。

気取った文章ではなく、平たい表現でかつネガティブ面まで含めて
直接的に分かる表現を心がけましょう。

例えば、「ストレスコーピング」や「レジリエンス」ではなく、
「うちの部署はとんでもないぶん投げが時々くるから、
デスマーチに耐えられる資質は必要だよね」という感じです。

もっと端的に「お金が儲かるとテンションが上がる人が良いよね」
みたいな感じでも大丈夫です。

たくさん出ると思いますが、面接の時間は限られますので
大体5-6個くらいにしておきましょう。
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○さぁ、エピソード質問をしよう
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さて、ここまで整理したら、次にその資質を持っている事を
見極められるようなエピソードを図る質問を決めます。

何故エピソードか?というのは簡単で、
言葉を飾ることは簡単ですが、過去の行動を飾る事は難しいからです。

私が良くする質問を例として取り上げながら、
幾つかご紹介したいと思います。

「あなたが事業責任者を任せられたとしたら、何をしていましたか?」

この質問は、「事業に対するオーナーシップマインドを持っていて欲しい」
という資質を見極めるために用います。

事業戦略は、自社、顧客、競合に対する理解度によってだいぶレベルが変わります。

「私なら○○をしたと思う」という事に対して、何故そう思ったのか?
裏付けはどの程度あるのか?それを行うだけのリソースは十分なのか?
という感じで掘り下げていくとどの程度事業に対して当事者意識があったかを
図る事ができます。

もちろん、本職の事業責任者みたいな戦略を求めてはいませんが、
「事業を良くするアイディアを自分で持ってない(=指示を待って実装している)のはちょっとつらいなあ」
というような判断を行います。

「貴方がユーザーとして担当サービスを使う事で気づき、
提案して、実際に実装された機能や改善を教えてください」

この質問は、仕事に対するスタンスを見極めることができます。

そういう機会が無いと言う人、あった人、
あったけど実装されてない人、実装された人、
実装されていて、かつそれがKPIにどう跳ね返ったかを追っていた人。

だいぶ違いますよね?

あなたの部署にはどんなタイプの人が必要ですか?

面白いのが、広告系のエンジニアは意外と自分が作ったシステムから
配信された広告で、商品を買った事がなかったりします。

BtoBやBtoBtoCではこういう事がままありますので、
こういうケースはtoB部分のユースケースのヒアリングや実際の観察の結果などから
自分で提案した機能とかを掘り下げると良いでしょう。

「最近、興味がある技術トレンドは?」

他に「最近興味がある技術トレンドは?」というのを聞くこともあります。

これも、「情報を追っている」「デモを動かした」「実際超かんたんなアプリ作ってみた」
の段階を掘り下げていくと、新規技術をさくっと試してみて、取り入れられるかを
現実的に検証できる人なのかがなんとなく見えます。

技術のための技術が好きなタイプと、新技術を使ってこれまでできなかった事を
可能にしたいタイプと分かれますが、そこも必要であれば掘り下げると良いと思います。
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○スキルよりも価値観を
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全体的に言えることとしては、スキルマッチよりも価値観マッチを重視したほうが
ミスマッチの無い採用が実現すると思います。

スキルは鍛える事ができますが、価値観は鍛える事ができないからです。

また、前提となる価値観の相違はかなりのコミュニケーションコストとして
跳ね返っても来ます。

さて、最後に告知をさせていただきます。
サイバーエージェントのメディア管轄の広告エンジニア部門主催で、
11/22にビールを飲みながらのLT大会が開催されます。
広告を軸に、メディア、インフラ、アドテクとエンジニア及びディレクターと幅広い方が登壇する予定です。

現在、参加者及び登壇者を募集中ですので、みなさまぜひご参加ください!

私も、「ティムとITPと私」というタイトルでLTする予定です。

イベントページが完成次第、下記Twitterで告知いたしますので、皆様ぜひフォローください。

https://twitter.com/amebaads_pr

長文を最後までお読みいただきありがとうございました。