メディア広告部門アドテク局基盤チームの高橋と申します。犬派なのに社内ではニャンさんと呼ばれています。

今回は4/20に開催した 「アドテク×レコメンドエンジン – オレシカナイトVol.6」の様子をレポートいたします。

 

オレシカナイトとは?


オレシカナイトは、「AbemaTV」や「Ameba」をはじめとしたサイバーエージェントグループが運営するメディアにおいて、パブリッシャー独自の視点でアドテクノロジー開発を行うエンジニアの横断組織 「Cyberagent Publisher adTechnology Associaion (PTA)」が主催する技術者向け勉強会です。

6回目の開催となった今回のテーマは「アドテク×レコメンド」。レコメンドは、広告配信に限らずWebメディアを運営する上では非常に重要な技術であり、アドテクのエンジニアでなくとも興味深い内容だったのではないでしょうか?

 

1.広告レコメンドにおいて多腕バンディット問題を適用しその解法の紹介

(株式会社Speee 義田 博一 様)


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まずは株式会社Speee義田様より、広告レコメンドへ多腕バンディット問題を適用した広告配信の最適化について発表して頂きました。

多腕バンディット問題は機械学習の問題の一つで、レコメンドエンジンの開発にはよく適用されるものです。簡単に言うと期待値が不明ないくつかの候補(腕)の中から、最も期待値の高い腕を見つけだして報酬を最大化するにはどうしたら良いか?と言う問題です。

広告配信を、impressionを腕、CTRを報酬とした多腕バンディット問題とみなし、自社のアドネットワークUZOUの広告配信へ適用した効果を発表していただきました。

多腕バンディット問題を解くアルゴリズムはいくつかあるのですが、Speee様ではthompson sampling(過去に観測できた結果からベイズ統計で期待値を予測する)アルゴリズムを採用し、自社の広告配信に適用することでレコメンド計算負荷の低減と大幅なeCPMの改善が見られたそうです。

 

2.AJAレコメンドエンジンのプロダクト戦略 〜成功と失敗〜

(株式会社AJA 稲木 勇一)


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次に、株式会社AJA稲木がAJA Recommend Engineの開発について、立ち上げ期・成長期・改革期各フェーズにおける課題と解決法について発表しました。

立ち上げ時は、スピード重視のローンチ、CAグループの実績ある既存資産の活用、ABテスト基盤を整備し高速なPDCAを可能とすると言った方針でスタートダッシュを成功させる。成長期は導入メディア拡大による運用負荷の増大への対処し、競合との差別化を行う。変革期にはパフォーマンスの問題へ対処し、技術的負債の問題に立ち向かう。このようなプロダクト開発の各フェーズにおけるKPIの変遷をお話させていただきました。

 

懇親会 & LT


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MDHアドテクノロジー局の石橋から「DDDを導入した話」、株式会社AJAの小越から「地獄の歩き方」というテーマでLT発表させていただきました。DDDのメリットの一つに、非エンジニア職にも理解しやすいという点が挙げられますが、これは途中参加のエンジニアにとってもプロジェクトの全体像を把握しやすいため、開発にすぐ取りかかれる点で優れていると私は考えています。一方の地獄の歩き方、タイトルで内容はお察しですが、ここには書くなと言われた話もあり・・・皆様ぜひ次回オレシカナイトに参加してアレでアレな話を聞きにきていただけると幸いです。

 

オレシカナイト Vol.7


そんなオレシカナイトのVol.7が2018年7月13日(金)に開催されます!

次回のテーマは「インフラアーキテクチャ」。今からどんな発表が聞けるか楽しみですね!

参加希望の型は以下のURLからエントリーください。

URL https://cyberagent.connpass.com/event/91430/

みなさまのご来場お待ちしております。

 

Profile:

株式会社サイバーエージェント

メディア広告部門(MDH) ADテクノロジー局

サーバーサイドエンジニア

高橋桐典

 

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