9/13(日) サイバーエージェントの女性エンジニア数人が発起人となっている、女性エンジニアのためのテックカンファレンス「WOMAN TECH TERRACE」(以下、WTT)を開催いたしました。
当カンファレンスは「女性エンジニアが “長く自分らしく” 働くことを応援する」をコンセプトに、2019年6月に第1回を開催し、今年は2回目の開催となりました。
この様な情勢のためオンラインでの開催となりましたが、オンライン開催という中でも「オンラインということを感じさせない工夫がたくさんあってよかった」「色々なキャリアの話が聞けて面白かった」「今後のキャリアの参考になった」などの声も頂き大盛況でした。

今回の基調講演はGoogle Developer Advocateである岩尾エマはるかさんに登壇していただきました。オンライン開催ということもありアメリカのシアトルから「夢を持ち続ける」をお話していただきました。

岩尾エマはるかさんセッションのキャプチャ画像

岩尾エマはるかさんは、グーグルの技術者であり、2019年3月に円周率を小数点以下約31.4兆桁まで計算して世界記録を更新した方です。今回の講演はその円周率の世界記録を更新するまでに至った経緯や、海外で仕事する上で感じたこと、これまでのご自身のキャリアを形成する上でのロールモデルの存在などを語ってくださいました。

夢を持ち続け、その夢を達成したエマさんのチャレンジしてきたキャリアは、「多くの方から勇気になった」「一歩踏み出すための後押しとなった」などの反響を頂き、また私自身もさらなるチャレンジへの刺激を得ることができたと思っています。

その他にも「エンジニアとしてグローバル社会で活躍していくためにやっていること」や、キャリアを形成する上での環境をどう変えてきたか、その環境に関する 制度の話や、技術に関する話など様々なセッションをお届けいたしました。https://cyberagent.events/site/554169

エンジニアが企業で実現できるキャリアのセッションキャプチャ画像

オンラインでのセッションの後にZoomを使ったAskTheSpeakerで登壇者への質問タイムや、カンファレンス後、Remoを使ったオンライン懇親会も開催し、オンライン開催というなかでも様々な工夫をこらしたカンファレンスとなり、非常に有意義な時間になったと思っております。

私自身も運営メンバーで配信システム担当を担当しました。また登壇者としても「フルスタックエンジニアとしてゼロからサービスを作る時に考えていること」というセッションを語らせていただきました。その裏話的なところも合わせもう少し感想を述べさせていただきたいと思います。

企画当初、今回のWTTも昨年同様、対面でのカンファレンスを企画しておりましたが、昨今の情勢のためオンライン開催を余儀なくされました。初のオンライン開催となりましたが、単純にセッションを配信するだけでなく、WTTならではのカラーを出せたらという思いもあり試行錯誤のあらしでした。私が担当した配信部分についても、もちろん配信システム自体を触ったこともなく、全て初めての経験でした。
今回使った配信システムは、MacでOBS Studioというオープンソースの配信ツールを利用しYouTube Liveで配信、登壇者の配信部分についてはZoomを利用しました。Zoomで単純に配信するだけだと特徴がないこともあり、OBSを用い、なるべくZoomということを意識させない様な体裁となるように、デザイナーや運営メンバーと議論して進めて行きました。

また、配信する上で一番苦労したことは配信ソフトの操作1つ1つを細かく考慮する必要あったことです。たとえば、ウィンドウの枠を消すためにZoomを全画面にしていたのですが、Zoomを表示しているシーン中にデスクトップをスワイプするとZoomの画面がぶれてしまうので、Zoomが写っていない休憩中の時に設定を変更したり、シーン切り替え一つでも操作を失敗するとYouTube上に配信されてしまうので、全て「次へ(キーボードの下矢印)」を押すだけで切り替わる様にOBSのシーンを組みオペレーションミスを限りなく少なくなるよう工夫し何度もリハーサルしたり、運営メンバーどうしの連携が取りやすくなる様にみんなで議論し作り上げました。何もかも初めてのことでしたが、こういった企画を運営する上での大変さや、やりがいが、とてもいい経験になったと思います。

田中友彩さんのセッションキャプチャ画像

また、私自身も登壇者としてお話させて頂いたことについても、とても良い機会になりました。今回のテーマのような、1つのセッションで全ジャンル、要件定義を含めた一連の流れ、全領域のエンジニア視点で話すようなセッションは過去にみたことがなかったので、私自身がフルスタックエンジニアとしてのモデルケースとして話してみたら面白いかなと思い今回のようなテーマで登壇させていただきました。

登壇時の資料を作ってみたら資料は約150枚という膨大な量になり、20分という枠では到底おさまりきりませんでした。実際に登壇してみて概念的な視点やサーバーサイド視点の話が多く、Webフロント視点で話がもう少しできたらよかったなぁと思いました。例えば弊社のDevelopersブログでAmebaのアクセシビリティに関する記事が少し前に公開されておりますが、そのアクセシビリティのガイドラインの作成にも携わっていました。Webサイトを作る時に気をつけていたアクセシブルな実装のしかたや、SEOを意識したコーディングのテクニック等多くを学ばせていただきました。そういったところについても、もう少し深堀してお話できればと思ったのですが、20分という短い時間では到底お話することができなかったで、次こういった登壇する機会がありましたら、もっと深くさらに広い範囲でお話できたら面白いかなと思っています。

 

参加者からのご意見をもう少しご紹介させていただくと、「オンライン開催だからこそ, 海外やシリコンバレーの方のお話聞けてよかった、気軽に参加できた、またオンラインで開催して欲しい」などのご意見も頂いたり、一方で次回はオフラインでの開催ができたら良いというご意見もありました。他にも「今後の学習方針や女性エンジニアの働き方をイメージすることができてよかった」「自分の仕事に対する姿勢やキャリアについて見つめ直すことができた」など、オンラインで良かったことやWTTならではのことなど様々なご意見をいただきました。今回オンライン開催という経験を経て、そのノウハウも蓄積できましたし、参加頂いた皆さまからのご意見も参考にさせていただき、よりよいカンファレンスを開催したいと運営一同願っております。

 

当カンファレンスは「女性エンジニアが “長く自分らしく” 働くことを応援する」をテーマにし、それを支援できるように努力していきたいと思っております。女性エンジニアはもちろん「全てのエンジニア」の方々にも、今後のキャリアのご参考に少しでもなって頂ければ幸いです。

 

最後になりますが、登壇者の皆様、参加者の皆様、本当にありがとうございました。
また次回開催でお会いできる日を運営一同楽しみにしております。

セッションの登壇資料はコチラのイベントページにまとめてアップしております。