皆さん初めまして。株式会社サムザップ(サイバーエージェントグループ)の戦国炎舞イラストレーターのまさぞうです。
今回は長期レジェンドタイトル「戦国炎舞 -KIZNA-」が今なお愛されている理由を、クリエイターの視点から私なりに解釈し紹介していこうと思います。
私がサムザップに入社した頃(2010年)には、既に「戦国炎舞」は市場にリリースされており高い評価を得ていました。当時「美麗イラスト」「絵師」などの名詞も業界を賑わしており、それを描くイラストレーターの価値が高まっていた頃でもありました。
「戦国炎舞」もその波に乗っており、リリースされるカードはユーザーから高い評価を得ていました。当然、市場でのライバルが多く絵師の獲得、信頼の構築など当時のイラストチームリーダー(現:取り締まり役)小礒氏が四苦八苦していたのを今も覚えています。
「戦国炎舞」の売りでもあるカードは、市場価値を上げ続けて来たクリエーターひとり一人の努力の結晶とも言えるでしょう。
ここで「戦国炎舞」を長きに渡り支え続けている、1人のイラストレーターを皆さんに紹介していこうと思います。
【レジェンドイラストレーター】
趙(じょ)氏
韓国の塾で絵画の講師を務め、その後単身来日し漫画家のアシスタントを経てゲーム業界へ
趙氏のイラストの特徴はとにかく線と塗りが綺麗で、商業イラストとしての市場価値は高いといえます。
現在、「戦国炎舞」で売り上げを立てているコスト25カード(ゲーム内で最も高価な美麗カード)の基盤は
趙氏が作りました。
ユーザーからも評価が高く「戦国炎舞」ではお馴染みの絵柄です。公式生放送ではライブドローイングでユーザーを盛り上げるなど、自発的に動き公の場でもプロジェクトに大きく貢献しています。
その他人材育成にも力を入れ、グループ内で勉強会を開くなど多岐に渡り活躍しています。
【プロの仕事】
では実際に趙氏の仕事を見て頂きましょう。
とても繊細な仕事をしてる事が分かります。ポイントはラフの段階で形を取ってしまう事です。
すると線画の時形が崩れてしまう事が殆ど有りません。
塗は立体、質感を意識し塗っていきます。
金属部分は光沢を入れるなど一つ一つのパーツを丁寧に再現していきます。
仕上げに背景、エフェクトなりを足し終了です。
どうでしょうか。大変豪華になったかと思います。
このカードはおおよそ30時間程で仕上がっています。クオリティ、スピード共に非常に優れている趙氏。
業界でもこの完成度で描けるイラストレーターは、そうそう居ないと私は思います。
【忘れられない言葉】
私が趙氏と共に仕事をする中で、忘れられない彼の熱い意志が伝わってきた言葉があります。
「私にとってイラストを描く事は幸せな事です。上手くいっている時は、さらに描き進めたくてウズウズし、早く出勤してしまいます。
これから先、何年も今の現場でイラストを描きたいと思っています。
その全ての感情が戦国炎舞のイラストに入っています。その感情をお客様にも感じてもらえるように努力し、一生懸命描き続けます」
【まとめ】
如何でしたでしょうか。今回、クリエイティブチームを引っ張る存在である趙氏と、彼の制作過程を通して戦国炎舞のイラストが完成するまでを簡単に紹介させていただきました。
こういったクリエイターひとり一人の物作りに対する熱い思いが、リリースから9年たった今もなお
ユーザーから愛される理由になっていると私は思います。
ゲームをプレイする際、思い出して頂けたら幸いです。
他にも社内クリエーターのブログを戦国炎舞ホームページの方で紹介しています。是非覗いて頂けたらと思います。
これからも「戦国炎舞 -KIZNA-」をよろしくお願いします。