こんにちは、フロントエンドエンジニアの加藤@ktknestです。

みなさん、Google認定資格というものをご存知でしょうか?

Google認定資格とは、Google Partnersプログラムの提供する認定資格で、所定の試験に合格することで、その分野におけるエキスパートとして証明されるものです。これまで、AdWordsやAnalyticsの2種類の認定資格がありましたが、この春から新たにモバイルサイトが加わりました。

この発表は社内のSlackでも話題になり、試験問題を元にした勉強会を(半ば勢いで)開催しました。そこで今回はこのモバイルサイト認定資格についての紹介と、その勉強会の様子をお届けします

モバイルサイト認定資格とは

認定資格について、Googleからの説明は以下です。

モバイルサイト認定資格は、モバイルサイトのデザインと開発に関する基礎知識や応用力、実務能力に優れた個人を Google が公式に認定するものです。この認定資格を提示することで、Google に認められたモバイルサイトのエキスパートであることを証明できます。

https://support.google.com/partners/answer/7358898

この資格を得ることで、認定資格証明書が授与され、認定プロフェッショナルであることがアピールできるものです。より詳しい説明は、上記の引用先をご覧ください。

モバイルサイト認定資格証明書
この証明書が発行できます。本記事執筆直前に何とか無事に合格できました。

試験について

試験はGoogle Partnersへ参加の上、以下URLから受験できます。

https://www.google.co.jp/partners/#p_mobilesitescertification

試験は全65問の選択式で出題範囲は幅広く、基礎から最新トレンドまでの知識が求められる問題になっています。もちろん資格名の通りモバイルサイトについてのトピックが中心で、処理速度などのパフォーマンス面や、貧弱なネットワーク環境におけるアプローチの仕方、モバイルならではのUI/UX、A/Bテストなどのテスト手法、前述のモバイルならではの環境におけるAMP(Accelerated Mobile Page)やPWA(Progressive Web Apps)の活用などが取り上げられています。

実際には下記のような問題が登場します。

調査結果によると、モバイルユーザーが期待する挙動は次のうちどれですか。

  • モバイルページに最上部にあるロゴをタップすると新製品が表示される
  • モバイルページの最上部にあるロゴをタップするとトップページに戻れる
  • スクロールしなければ見えない位置にロゴが表示される
  • モバイルページの最上部にあるロゴをタップすると [お問い合わせ] ページに遷移する

最初のレンダリングまでの時間をできるだけ短縮するには、次のどの要素を最小限に抑える必要がありますか。

  • CSSクラス
  • クリティカルなHTMLクラス
  • クリティカルリソース
  • クリティカルなJavaScript関数

なお、出題範囲を網羅した試験対策ガイドが用意されており、事前にこちらで学習し、理解を深めた上で試験に臨む、という流れです。

※発表当時は、ガイド/試験共に英語のみでしたが、現在は日本語をはじめとした多言語対応がされています。

勉強会を開催

勉強会の様子(1)

この認定資格の問題を活用させてもらい、勉強会を開催しました。当初はクローズな募集なこともあって数人程度でこじんまりとやるつもりだったのですが、嬉しいことに思いの外関心が集まり、20人弱の規模に。

実施にあたり、次の3つのステップで進めていきました。

1. 事前学習

まず勉強会当日までに、先に紹介した試験対策ガイドを読み込むように、という宿題を設けました。(直前で駆け込み学習するメンバーもいましたが、ボリューム的にも1-2時間程度で読める内容だったため、何とかこなしてくれたようです。)

これと並行して、試験全体の把握がてら、実際に受験をして問題を収集しておきました。

2. グループによる回答

当日は参加者数を考慮して4グループに分け、試験問題を4等分にしてグループで回答をまとめてもらう、という形をとることにしました。

この形式は、適度な人数規模で協力して進めていくことで、回答の精度上げや、カジュアルな議論を促進することが狙いです。各個人での分担や、全員での回答といったやり方も考えられましたが、それぞれが主体性を持って回答に臨むのに、ちょうどいいかなと考えた次第です。

また開催時点では、問題が全て英語だったため、次のステップでの障壁を軽減するため、合わせて簡単な和訳もしてもらいました。

q-docs
Googleドキュメントに問題を貼り付けたものを用意し、回答を書き込んでいきました

3. 全回答のすり合わせ

最後にグループでの回答を統合して、頭から問題と回答の確認です。それぞれのグループから、回答にあたっての根拠、懸念点なども説明してもらって、全員ですり合わせをしていきました。

回答自体は分担していましたが、このステップで担当外の問題についても理解を深めていってくれたのではないかと思います。

勉強会の様子(2)

最後に

今回題材にしたモバイルサイト認定資格は、昨年Googleから発表されたMFI(モバイルファーストインデックス)の話題が盛り上がってくる中で、モバイルとはどういうものか、どういう点を考慮しなければならないのか、実際に取り組む前に認識を整理するためにもちょうどいいものだと思います。

勉強会を開催した発端は、そういった曖昧になりがちな知識の再学習に最適なのでは、との個人的な発案に周囲が押してくれた形でして、結果、参加者各位の「参加してよかった」「面白かった」などの感想や、早速試験に挑んで合格報告(事前に問題を回答しているのでやや反則ではありますが)も幾人かにもらうことができ、社内的にも取り組む機会をつくることができて良かったなと思います。

資格の試験問題自体は、エンジニア向けの専門的な内容にはもちろん触れますが、カバー範囲からもモバイルサイトに携わるならば知っておくべき内容も数多いです。

エンジニアの方も非エンジニアの方もここまで読んでいただいて興味を持っていただいたなら、試験対策ガイドをぜひ一読してみましょう!