こんにちは、AmebaプラットフォームコマースDivの井上と申します。
僕は現在、VILECTと言うサービスで、立ち上げからクリエイティブディレクターとして参加しています。

VILECTは元々、「Ameba古着屋」というサービス名で展開していたコマースサービスですが、今年9月に「VILECT(ヴィレクト) by Ameba」に名称変更し、ヴィンテージとユーズドアイテムのセレクトモールとして生まれ変わりました。

今回は、僕が身をもって経験した失敗を踏まえ、スマホのコマースサービスを成功に導くための小さなヒントについて書かせていただきます!

VILECT(ヴィレクト)

スマホコマースの歴史

スマホのコマース市場にフリマアプリが登場し、既に4年程が経ちましたが、弊社でも古くは、毎日フリマ、マムズフリマなど時代に合わせたサービスを提供してきました。

これらフリマアプリのUXとして新しく変化を遂げた部分が、フィードを主軸に商品を探すスタイルが挙げられます。一方、PCサイトのポータル型トップページを継承し、スマホ版へと姿を変えたコマースサービスも数多く存在します。

さて、この様なUIの違いとはどこなのか? 新規のスマホコマースサービスを立ち上げる時、この違いが、UXに大きな影響を及ぼします。

フィード型コマースUIの誕生

コマースサイトの長い歴史において、サイトを構築していく場合のポイントは「リアルなお店を想像する」ことだと思います。

どこの棚に行けば何が手に入るのか?これはサイト設計のセオリーとして今でも重んじるべきUXの作り方です。

フィード型とポータル型について

ところが、ショッピング自体の形もスマホアプリの浸透により、大きく変わったと言えます。

場所を問わない即時制やノーティフィケーションなど、スマホならではの機能を活かすために、まず一番に目を向けたいのは、商品の「出品ペース」です。

今の市場において、主流とも言うべきフリマアプリ(CtoC)サービスの様に、個人が商品を自由に出品できる環境の場合、個々の出品数は少なくても、時間帯を問わずリアルタイム性の高い出品が可能となります。

これにより「欲しいものが無い」場合の喪失感から、「欲しいものを待つ」ことへの期待感を持つことができます。

つまり、サイト内の探しやすさを工夫する時代から、いかに入荷を期待できるか?と言う更新性を伝えるフィード型のショッピングUIが生まれる時代になったと言えるでしょう。

Ameba古着屋リリース‼︎

突然ですが、約1年前VILECTは前身サービスである「Ameba古着屋」としてリリースされました。
もちろん、前段で説明した様なスマホコマースの特性を生かした勝つべくして勝つサービス!

のはずでした、、

ユーザー数は増えるものの定着が上がらず、想定している売上目標の達成に暗雲が立ち込めました。
これはなぜでしょう??
おそらく、前段でお話しした“出品ペース”に課題があったのだと思われます。

Ameba古着屋リリース

Ameba古着屋は、CtoCの様に個人が出品するのではなく
ユーズド商品を扱う信頼できる店舗様に参加していただき、安くて安心なショッピングを楽しんでもらえる形態を目指しています。

この為、1日に大量の入荷が見込めるものの出品ペースは「リアルタイム」というより「日に何度か、まとめて出品する」状態となっていました。

この点を打開する為、リアルタイムで「今、見たい」というユーザー心理から、時間単位を広め「毎日、見たい」と思えるUXを提供できるよう改善することにしました。

明日に小さな期待が持てるコンテンツ

とは言うものの、ほとんどのコマースサービスにおいて、ユーザーは欲しいものがある時だけ訪れる事が一般的です。「毎日、見たい」と思わせるのは至難の業です。

そこでチームで検討し、「買い物以外でも楽しめるコンテンツ」を設けることにしました。

まず、雑誌風にトレンドコーディネートを毎日紹介するコンテンツです。

その他にも、フィードを主軸にしたページ構成からポータル型へ変更し、「小さな期待」からでも買いたいと思ってもらえるような構成を意識し、変更しました。

トップ、記事ページ、スタッフピックアップ

この様な改善を施し、リリースしたのが昨年末です。
するとどうでしょう、、

ユーザーの定着率は2倍近くまで上げる事が出来ました。
トランザクションもリリース前とは比べものにならないぐらい伸ばす事が出来ました。

トランザクション推移図

まとめ

このブログでは、コンテンツを設ければ成功と言っている訳ではありません。

物流を考える上で、基本と言うべき
“出品ペース” と “ユーザーの訪問頻度” についての
工夫の一つをご紹介させていただきました。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

まだまだ、発展途上のサービスですが
今後も日々試行錯誤を繰り返しながら、VILECTを伸ばしていければと思っています!

おまけ

VILECT by Ameba (ヴィレクト)はおしゃれなヴィンテージ&ユーズドアイテムが揃うファッション通販サイトです。
有名店舗も多数出店するセレクトモールとして、お得なトレンドアイテムを毎日ご紹介しています!

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メディア部門のクリエイティブマネジャーです。クリエイター組織の仕組みづくりや取り組みについて考えています。 新規プロジェクトのプロダクトを専門的につくるデザイン室(CAFS)の責任者もしています。