みなさま、こんにちは。マッチングエージェントの河野です。

この記事はCA Advent Calendar 2017 20日目(マッチング祭り2日目)の記事です。
前回はマッチングエージェントでプロジェクトマネージャーをしている新居から、
“開発組織を持続的にエンパワーメントする!タップル誕生のKPT” でした。

今日は自己組織化を促すことを目的に社内で実施した、デリゲーションポーカーワークショップのレポートを紹介したいと思います。

自己組織化?

自己組織化されたチームとは、チームメンバー全員がオーナーシップを持ち、自発的に意思決定や問題解決を行えるチームのことを言います。
自己組織化チームを作るためには、自分たちの問題を自力で解決できるよう支援する、ミッションを与え挑戦を促す、など色々なアプローチがあると思うのですが、そのひとつに”権限委譲”があると考えます。

権限委譲を行うことで、意思決定や問題解決など、自発的に動きやすくするための権限をメンバーに与えることができ、自己組織化を促すことができます。

デリゲーションポーカー?

デリゲーションポーカーイメージ

デリゲーションポーカーとは、7枚のカードを用いて、権限ごとの認識を管理者とメンバーとですり合わせながら権限委譲を行うゲームです。権限委譲は一般的に、移譲をする/しない(0/1)の二択で考えがちですが、デリゲーションポーカーは7段階のステップにわかれていることが特徴です。

以下、デリゲーションポーカーにおける7段階のステップの定義です。

1. 指示する :管理者として意思決定を行う
2. 売り込む :意思決定についての人々を納得させる
3. 相談する :決定する前に、チームからの意見を得る
4. 同意する :チームと一緒に決定を下す
5. アドバイスする :チームによる意思決定に影響を及ぼす
6. 問い合わせる :チームの決定後のフィードバックを求める
7. 移譲する :特に影響を及ぼさずチームに任せる

デリゲーションポーカーの進め方について説明します。
まず、特定の権限(ex:就業時間やツール選択など)に対して、管理者とメンバー(複数可)とでどのレベルの権限でやるべきだと思っているかを同時にカードを出して示します。

せーのっ

権限のレベルが一致しなかった場合、なぜそのレベルだと思ったかをそれぞれ発表します。相手の意見を踏まえ、再度カードを出します。これを権限のレベルがすり合うまで繰り返します。

揃ったっ

決定した権限はデリゲーションボードと呼ばれるボードに記載していきます。

デリゲーションボード

図の例で言うと、

  • 就業時間は管理者の独断で決まる。
  • ツール選択はメンバーが決めるが、選択後に管理者からフィードバックを得る。
  • チームボーナスは管理者とメンバーで一緒に考えて決定を下す。
  • etc

というように権限の割り振りが可視化されていることがわかります。

実践的ワークショップ

ワークショップ

今回、CAのカップリングユニオンの子会社4社の有志メンバー30名ほどでデリゲーションポーカーのワークショップを実施しました。

カップリングユニオンとは
https://couplingunion.com/about/

通常のデリゲーションポーカーのワークショップは、架空の会社や役割を決めて行うのですが、“せっかく社内で行うのであればより実践的なものにしたい”という思いから、事前に参加者から権限委譲をしたい/されたい人をヒアリングし、実業務の内容をベースに権限委譲を行う実践的な形式にしました。

ワークショップ風景

ワークショップの流れ

  1. デリゲーションポーカーの説明
  2. 移譲したい権限項目を管理者とメンバーからそれぞれ最低2つ出す
  3. デリゲーションポーカーの実施
  4. チームごとの感想共有

社長→メンバー、リーダー→サブリーダー、CTO→エンジニア、プロジェクトマネージャー→ディレクター..
など、多岐に渡るグループで実施したのですが、どのグループも議論が白熱し、会議室が異様な熱気に包まれていました。

ワークショップ風景

中には20項目(!)の権限委譲をやりきったグループもあり、1時間という短い時間の中で趣旨を素早く理解し、意義のある時間にしてくれたグループが多かったように感じました。

某デザイナグループのデリゲーションボード

デリゲーションボード結果

アンケート結果

ワークショップ実施後、アンケートを取ったのでその内容を抜粋して掲載します。
概ね好評な結果だったようです。

アンケート結果1
アンケート結果2

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回のワークショップは実践的だったとはいえ、あくまで権限委譲について考えるきっかけに過ぎず、日々の業務の中で継続的に権限委譲を行う必要があると考えます。
ワークショップをきっかけに、当日やりきれなかった分の延長戦を実施する人がいたり、参加していなかったメンバーと自主的にデリゲーションポーカーを実施する人がいたり、少しづつではありますが組織の変化を感じています。

権限委譲というと堅苦しく捉えがちですが、デリゲーションポーカーはゲーム感覚でライトに行えます。みんなで行うワークショップ形式だと参加のハードルが下がるのでとてもおすすめです!

デリゲーションポーカーに興味を持たれた方は、以下のリンクから画像データをダウンロードするかカードセットを購入してぜひ実践してみてください。

ダウンロード – http://nuworks.jp/ja/2016/12/09/deligationpoker/
カード購入 – https://management30.com/shop/delegation-poker-cards/

次回はマッチングエージェントでAndroidエンジニアをしている並木から、
“アップデート文言に添えるもの(仮)” です。

お楽しみに!

参考

Management 3.0 Product: Delegation Poker
https://management30.com/product/delegation-poker/

エラスティックリーダーシップ ――自己組織化チームの育て方
https://www.oreilly.co.jp/books/9784873118024/

Tomonori Kawano
2011年サイバーエージェント中途入社。サーバーサイドエンジニアとして、コミュニティサービス「アメーバピグ」や「ピグライフ」の運用・開発を担当したのち、オンラインRPG「ピグブレイブ」、美少女バトルRPG「オルタナティブガールズ」といったゲームの立ち上げに従事。2016年7月に株式会社マッチングエージェントに出向後は、同社のリードエンジニア/エンジニアリングマネージャーを担当。