こんにちは、株式会社サイバーエージェント 秋葉原ラボの高野です。2019年9月2日に行われた「WWW2019論文読み会」のレポートをお届けします。この論文読み会は2017年から開催しており、今年で3回目になります。

The Web Conference (通称 WWW) は情報系トップカンファレンスのうちの一つで、その名の通りWebに関する国際会議でシステム・検索・機械学習から社会問題まで幅広いトピックを扱っています。 発表された全ての論文は以下のサイトで公開されています。

この論文読み会は後述の弊社秋葉原ラボのエンジニアの5名がWWW2019の発表論文から各自のテーマに沿っていくつか選び、興味深いと感じた論文をいくつかご紹介するものです。またLINE株式会社 井出様より今年のWWWに参加した際の会場の様子や興味深かった講演についてもお話いただきました。

この論文読み会は、Webの最前線を把握し、Web業界のエンジニア・研究者として目指すべき方向を参加者の皆様と議論することを目的としています。当日は51名の方にお越しいただき、懇親会では紹介論文や国際会議の動向などについて議論が行われました。

このレポートでは各発表の概要をスライドともにご紹介いたします。

ごあいさつ

Webと経済学

一昨日と去年はインターネット広告のオークションを題材にした論文を取り上げましたが、今年は推薦システムをゲーム理論の視点で解釈した論文を紹介しました。推薦システムとユーザとの関係の定式化など、情報推薦という分野で新しい見方を提案している点で参考になりました。

數見の発表の様子

Webとニュース

Webの登場によりニュースと視聴者/読者のインタラクションは爆発的に複雑になりました。近年ではWebで出回る低品質なニュース、ニュースをきっかけとしたヘイトスピーチが大きな社会問題になっています。本発表では特に「低品質ニュース(フェイクニュース含む)が読者に与える影響と対策」、「ヘイトスピーチ対策が生み出すバイアスの対処」について関連する5つの論文を高野がレビューしました。

高野の発表の様子

WebにおけるHuman Dynamics

WebにおけるHuman Dynamicsをテーマに武内が発表いたしました。本発表では分野を絞らず、Web上のダイナミクスの理解とその応用に関する論文を3つ紹介しました。

武内の発表の様子

Web フィルタリング最前線: 「「検閲回避」回避」

昨年・一昨年とスパムと関連した研究に触れていた角田ですが、今年は「コンテンツフィルター」の一点に絞って、2報の論文をレビューしました。いずれの論文ともフィルターを回避しようとする企みに対応する点で共通していますが、手法の枠組みが大きく異なっている点が面白いです。

角田の発表の様子

WWW2019で見るモバイルコンピューティングの技術と動向

モバイルコンピューティングの技術と動向をテーマとして、リサーチトラック Mobile and Ubiquitous Computing の論文概要および「AndroidアプリのDeepLearningフレームワーク動向」についての論文を山本が紹介しました。

山本の発表の様子

WWW2019 ダイジェスト

最後にLINE株式会社 井出様よりWWW2019の参加レポートをしていただきました。WWW2019の全体像・印象に残っているチュートリアルやセッションのご紹介とともに、会社が国際会議参加を支援することのメリットについてもお話しいただきました。

井手様の発表のご様子

おわりに

この読み会では上記のように発表者が自身の興味のあるテーマを設定して、それに沿って論文をご紹介いたしました。WWWはアイデア・切り口が興味深い論文が多く、読んでいて/紹介を聞いていてワクワクする研究が多くありました。

WWWは非常に幅広いトピックを扱う国際会議ですので、自分の業務・研究とは少しズレた、普段読まないような論文も読むことになりました。これによって自身の業務・研究の幅を広げることができそうです。ご参加いただいた皆さまや上記の資料を御覧頂いた皆様の幅を広げるきっかけにもなれば幸いです。

懇親会の様子

懇親会の様子

参考

秋葉原ラボ 発表論文一覧

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技術本部 秋葉原ラボ所属。2011年にフロントエンドエンジニアとして中途入社。その後、データマイニングエンジニアとして自社サービスのデータ分析と計算社会科学の研究に従事。計算社会科学・複雑系・進化心理学・進化ゲーム・統計モデリングなどに興味。