どうも、CyberZのOPENREC事業部 UIUXディレクターのジョンです。
7月19日(水)に『CA base』公式勉強会として開催された、クリエイターの現場リーダーを対象としたマネジメント研修に参加しました。
インターネット広告事業本部、メディア事業部、SGEなど事業部をまたいで幅広い分野のクリエイターが約40名集まり、各部門の代表クリエイターを中心にして、仕事のスタイルや悩みなどが聞けるとても良い機会になりました。
CA Creator Leader’s Communityとは?
CA Creator Leader`s Community(CCC)とは、 以下の3つの目的で開催されたデザイナー/クリエイター向けのマネジメント研修です。 ⑴現場のマネジメント手法の引き出しを増やす。 ⑵「広告」「ゲーム」「メディア」のリーダー達の交流で、CAのデザイングループを強化。 ⑶クリエイティブに対する全社の視点アップ。 【当日のアジェンダ】 ・エニアグラム研修 ・デザイナー向けのマネジメント論 ・ケーススタディ① マネジメント編 ・クリエイティブ大喜利 ・ケーススタディ② クリエイター編 ・NGワード ・懇親会
四人一組のチームに分かれ、出されたお題を一緒にディスカッションするケーススタディ中心の参加型の研修です。お題の内容は、仕事をする上でよく起きるマネジメント状況と気をつけなければいけないNGワードなどを並べて、どう行動するべきなのか一緒に考えて発表したりしました。約6時間ほど行われた研修の中から、特に印象に残ったケーススタディを振り返ってみたいと思います。
【ケース1】チーム内に、技術力は高いが著しく協調性とチームワークに欠けるクリエイターがいます。あなたはどう活かしますか?
この課題の前提としては、悪意があるわけではなく、仕事への意欲が高い中で起きる摩擦や誤解による状況を前提としています。スキルや経験がある優秀な人材がチームワークがうまく取れず、自分の実力が100%発揮できていないことが課題です。自分の個性と経験を活かして作業するデザイン職としては、時々起こり得ることだと思います。
様々な意見の中でとても記憶に残っているのは、まずは、メンバーの仕事のスタイルを理解することです。メンバーの立場になって、どういう理想と経験を持っているのかを先に確認することです。
例えば、このようなコミュニケーションが取れるかもしれないです。
◼︎若手デザイナーに対して
どう頑張りたいのか、どう成長したいのかを周囲に発信してあげる。
◼︎シニアデザイナーに対して
本人のノウハウや方法論をしっかりと通訳してチームに伝えてあげる。
ベストは、チームワークに障害がなく、メンバーの実力が100%発揮できる環境を作っていくことだと思います。
【ケース2】同僚のデザイナーから「私はA案がいいと思うが、事業責任者がB案がいいと言っている」と相談されました。あなたはどうアドバイスしますか?
デザイナー同士の中ではよくあることで、とても共感したお題でした。私自身も相談をしたこともあるし、されたこともあります。
前提や背景が変わることで、様々な意見がありましたが、今回の研修でのマネジメント術として重要なことは、同僚デザイナーの意欲を大事にすることです。
同僚のデザイナーの意見も事業責任者の意見も両方とも大事なことだと意識をする上で、話をよく聞くことが重要ですね。
◼︎同僚のデザイナーが持っている悩みやストレスを無視しないこと。
◼︎意見を発信するとしても「〜かも」のようなヒントとして意見を出すこと。
◼︎極端的な状況の場合は、個別ではなく3人で一緒に話し合うこと。
追加で、絶対してはいけないNGパターンとしては、デザインについての意見があまりにも強くならないようにすることを忘れないようにしましょう。
◼︎シニアやマネジメントレベルの立場から意見を発信するのは少し危険である。
◼︎事業部の状況とデザインの意図をはっきり理解しているのは自分ではない。
◼︎「通常のデザイン」「よくあるパターン」「正しいこと」というデザイン案が当てはまると限らない。
このお題によるディスカッションがとても勉強になったので、これからもぜひ活用/注意してみたいと思いました。
【ケース3】言ってはいけないNGワード「〇〇が言ってるから」
研修中のスクリーンにこのテキストが出た時、私も一時期よく言ってたNGワードだったのでとても恥ずかしかったです。
状況によると思いますが、デザイン案に対して意思決定者と現場のメンバーの意見が違う時など、メンバーからデザインの意図の質問が来た時に、何の説明もなく「とにかくやって」のような納得できない言い訳になってしまうことです。
「プロデューサーが…」「クライアントが…」など、主体が誰になったとしても、一緒に仕事をしているチームメンバーの意欲を削ることになる、とても危ない表現の一つです。
意思決定者がどうしてこの案を求めているのかをしっかりと理解してから説明する行動が重要です。もちろん、事前に意思決定者とデザイナーがしっかりとディスカッションする必要がありますね。
◼︎事前に、現場の話や意見をキャッチアップする
◼︎意思決定者が決断するために、各案の意図やメリット / デメリットなどをしっかりと共有する。
◼︎決断した案の理由や意図をしっかりとキャッチアップする。
ただの言い訳にならないように、チームメンバーの意欲や意見を無視しないことが重要なポイントです。
その他、マネジネメントする上で、言ってはいけないNGワードとして挙げられていた例はこちら。
- なんかイメージと違う
- ざっくりでいいよ
- なるはやで
- とりあえず、パターン作ってみて
- 〇〇が言ってるから
- まだかかる?
- やっぱり、さっきの方がいいね
- ダサい
研修が終わったあとは、様々な事業部のクリエイターが入り混じって懇親会を楽しみました。
まとめ
今回のマネジメント研修で最も重要なメッセージは、成果を出すリーダーは、「人それぞれ考え方やタイプは異なる」という前提をしっかり意識した上で考え、行動している、ということだと思いました。
チームメンバーの仕事のスタイルや考え方が、自分と違う可能性があることを理解し、サービスの目標に向かって、メンバーのスキルが100%発揮できる環境を作ってあげることです。
人と向き合って仕事をすることが多い中で、チームとしてどんな成果を出して行くのはリーダーの役割がとても大事だと思います。
最後に、研修の冒頭に執行役員の佐藤 洋介さんがプレゼンされた「理想のデザイン組織」について共有させていただきます。
▼CAのクリエイティブ組織の理想像 ・経営が決断するためにアイデアを広げるスペシャリスト ・ユーザーの求める価値として着地させるスペシャリスト ・圧倒的な「CAクオリティ」の確立と対外的な育成 ・「CAブランド」を誇りに思う「CA尊心」 ・妥協のないモノづくりに集中できる環境 『デザイナーをやる気にさせる10のこと』 - 佐藤 洋介 https://developers.cyberagent.co.jp/blog/archives/2481/
今回の研修での経験を活かして、これからも、より仲間とメンバーが一緒に成長できる環境を作っていきたいと思います。