こんにちは、REQUのデザイナーをしている戸塚です。

REQUは個性を価値に。をコンセプトに作られたAmebaから生まれたスキルシェアリングサービスです。

 

ローンチから1年半、変化の激しいWebサービスのブランディングについてに悩んでいたところ、デザイン業界の第一線のブランディングについて話を聞けると伺い、この度「brand design hub #01 – 想いからつくる、ブランドの核 -」に参加させて頂きました。

このブログでは、イベントの登壇内容に私自身が感じた気付きを交えてレポートしていこうと思います。

 

気づき1:クリエイターの伝える力

はじめに「価値の生み出し方、価値の育て方」をテーマにしたパネルディスカッションが行われました。

 

まずはフリーランスで活躍されている山口さんのお話から始まりました。
スケッチから生まれるアイデアに、ストーリーが紡がれていく過程をお話頂きました。見せていただいたSketchの有機的な形がとても美しかったです。

 

次にヘイ株式会社の松本さん。インハウスでのリードデザイナーということで、とても共感しながらお話を聞かせて頂きました。ブランドが社内で勝手に育っていくと言ったお話を聞いて、弊社でも最近インナーブランディングを意識し始めているチームがあり、トレンドを感じました。

 

そして株式会社資生堂のアートディレクターである片山さんのお話。
個人的に資生堂の製品やグラフィックのファンで、学生時代から憧れと尊敬の気持ちを持って、資生堂のプロダクトに触れていたので、今回裏側のお話を覗かせて頂きとても嬉しかったです。長い歴史のあるプロダクトの守りと攻めの話は印象的でした。弊社にもAmebaブログがインターネットの中では長い歴史をもっているので、重なる部分もあるかもしれないと思いました。

 

最後に大規模なユーザーを抱えながらも、リブランディングに成功した弊社のタップルのデザイナー、漆原も登壇しました。急速に成長していくドメインのブランドのあり方や、数字と向き合いながらクリエイティブのクオリティを上げていく話は、私自身環境が近いので、とても共感しました。ウェブとその他のブランドのあり方の違いも面白かったです。

 

クライアントワークであったり、歴史あるブランドを守りながら、新たな世代に向けてのブランドアップデートであったり、4名の環境が全く違うので一見ブランディングはケースバイケースなのだと感じてしまうかもしれません。
ですが、いくつものアイデアを練り、ある時生まれたクリエイティブにストーリーが紐づいていくような、ブランドが生まれる過程に共通点もあるのではないかと感じました。
デザイナーは「ビジュアル」で伝えることができる。それはユーザー、経営者、伝えたいと思う相手全てだと改めて感じ、私自身の表現の力をもっとつけていかなければならないと思わされました。

気づき2:ブランディングは人を巻き込んでいく

後半は基調講演ということで日本デザインセンターの色部さん、TBWA\HAKUHODOの徳野さんのお話を聞かせて頂きました。

業界や職種が違う上、大きなプロジェクトを動かしているお二方のお話は本当に貴重な時間となりました!

 

色部さんはご自身が携われた多くの施設やサインのプロジェクトを見せてくださいました。
グラフィック、サインなどを含んだ環境デザインは、普段意識するデザインとは違う分野でしたが、どの施設やサインも本当に美しかったです。
特に大阪メトロの膨大な市場調査と、遊び心があり、地元の人々が共感できるアイデアは圧倒されてしまいました。
私が気になった言葉として、「観察や、分析をすれば自ずとアイデアが生まれる」「プロトタイプが非常に重要」「デザインルールの設計」があります。というのもウェブのサービス作りが同じだからです。デザインというものは現在分野が多岐に渡っていますが、根本は同じだと感じました。

 

徳野さんは広告のアートディレクターということで、ご自身が関わった広告プロジェクトをご紹介くださいました。
勉強会で学ぶことは毎回たくさんあるのですが、初めて感動してしまいました。(笑)
それは「注文を間違える料理店」プロジェクトのお話です。
ネット上で話題になっていたので私も知っていたのですが、コンセプトやプロジェクトのゴールを聞いたときにその意味を理解できた気がして、思わず拍手してしまいそうになりました。まさにブランディングの意図通りに、私の感情を動かしていると感じてびっくりした訳です。
私はサービスを作るデザイナーですが、社会に対して何ができているのかと改めて深く考えたいと思いました。

この勉強会では様々な分野のブランディングの話が聞けたのですが、私は個人的にいくつかの共通点があると感じました。

・分析や観察、プロトタイプの重要性。
・ルール作りやシステム設計が必要。
・ユーザーやチームメンバー、人を巻き込んでブランドは形成される。そして人の手によって成長していく。誰かと一緒に作っていくもの。

 

感動できる、鼓舞される勉強会は久しぶりで本当に参加してよかったと思いました。
お話をしてくださった登壇者のみなさま、運営のDONGURI様本当にありがとうございました。

 

今回の勉強会で学んだことを事業へ生かし、社会に貢献できるブランドを作り上げていきたいと思います!