本記事は CyberAgent Advent Calendar 2022  20日目の記事です。

今回は、ゲーム・エンターテイメント事業部(SGE)で、2022年に実施した様々なエンジニア向け採用・育成施策をまとめてご紹介します。

CA.unity

CA.unity

サイバーエージェントが運営するUnityをテーマにした勉強会です。
サイバーエージェントとして、Unityエンジニアコミュニティにもっと貢献していきたいという思いから「サイバーエージェントの開発者と社外の開発者を交えたUnityに関する知見の共有」の場になればと2021年より「CA.unity」を開催しています。
今年は、2回開催しました。

5月20日に実施した「CA.unity #4」では、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社様に企業枠で登壇いただき、Overlaysの独自機能を作る方法についてなどをご紹介いただきました。
サイバーエージェントからは、開発タイトルの開発手法についてなどをご紹介しました。

9月16日に実施した「CA.unity #5」では、株式会社WFS様に企業枠で登壇いただき「ヘブンバーンズレッド」におけるアドベンチャー制作エンジンの裏側やUnity Timelineで作る「ヘブンバーンズレッド」バトルスキルシステムの作成事例をご紹介いただきました。
サイバーエージェントからはモバイルゲームのUI開発を支える基盤の仕組みについてやパフォーマンス・チューニングのノウハウについてご紹介しました。

▼一部の登壇資料を公開中です。
https://learning.unity3d.jp/event/ca-unity/

来年も、定期的に開催していく予定なので、ぜひご参加いただけると嬉しいです!

Unity パフォーマンスチューニングバイブル

UnityPerformanceTuningBible

社内の有志エンジニア11名で執筆した、Unityにおけるパフォーマンスチューニングに関する知識を体系的に学べる書籍です。
必要な知識を全て入れた結果、300ページになりました。

モバイルゲーム開発においては、常にパフォーマンスを意識した開発を行う必要があるため、パフォーマンスチューニングに関する知識を持っていることは重要ですが、その一方で体系的な学習が難しいという課題がありました。
「誰かが誰かに教える」といった属人的なノウハウ共有にも限界を感じていたので、1冊の本にまとめ、社内の Unity エンジニアの方々に配布しました。
その施策を公式ブログにて紹介したところ、一般公開してほしいというお声を多数いただきました。
社内向けにつくった書籍ではありましたが、あらゆるモバイルゲーム開発で役立つ知識をまとめていたので、モバイルゲーム業界全体としてよりオープンでより良いモノ作りができる環境づくりの一助となればという思いから、無料公開することが決まりました。

▼詳しくはこちらをご覧ください。
【無料公開】社内研修書籍『Unity パフォーマンスチューニングバイブル』のPDF公開&オープンソース化しました!
https://developers.cyberagent.co.jp/blog/archives/37085/

Graphics Academy

ゲーム事業に携わるエンジニアの育成・採用を目的に実施した、3Dグラフィックスの基礎知識を体系的に学ぶことができる3ヶ月の特別プログラムです。
グラフィックスエンジニアとして活躍するための基礎から応用まで全8回の講義を行いました。
期間中に『NieR Re[in]carnation』『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク』などを開発している現場エンジニアとの懇親会も開催しました!
はじめての試みでしたが、たくさんの方に応募をいただきました。ありがとうございました。

▼詳しくはこちらをご覧ください。
3Dグラフィックスを学べる特別プログラム「Graphics Academy」イベントレポート
https://developers.cyberagent.co.jp/blog/archives/35535/

Game Client College

ゲーム業界を目指す学生の皆様を対象に「Game Client College~設計編~」と「Game Client College ~インゲーム開発編~」をそれぞれ2ヶ月に渡り実施しました。

「Game Client College~設計編~」では、ゲームの設計技術力を習得いただくことを目標にした全8回のオンラインプログラムを実施。
「Game Client College~インゲーム開発編~」では、ゲームのインゲーム開発技術力を習得いただくことを目標に、全9回のプログラムを実施しました。

▼プログラム(設計編/インゲーム編)
GameClientCollege
本プログラムは、エンジニアの学び推進、キャリアアップ支援を行う組織「リスキリングセンター」が監修し、受講者のフォローアップを行いました。
現場エンジニアとのオンライン懇親会も開催しました。

プロトスプリントリーグ

毎年複数回実施をしている、3日間のゲームクライアント向け開発型インターンシップ(通称プロトスプリントリーグ)です。
3日間でお題に沿ったゲームをチームで開発し、ゲームとしての総合的な完成度の高さを競っていただきます。「遠隔 x ????」「無限」
など毎回テーマを変えて実施しています。

基本的には、クライアントエンジニア3名でチームを編成し、各チーム2名のゲームクライアントエンジニア社員がメンターにつきます。
企画やデザインをイベント実施前にすすめていただくことを推奨しているので、インターンシップ開始1週間前にキックオフイベントを実施し、チームとテーマを発表しています。
期間中は、チーム交流を深めるためのオンライン懇親会なども実施しています。
最近では、プロトスプリントリーグに参加したことがきっかけで、サイバーエージェントに入社した社員がメンターとして積極的に参加してくれています。
よりよいイベントになるように毎回改善をしていますので、ぜひ、ご参加いただけると嬉しいです!

▼過去の募集ページ
https://www.cyberagent.co.jp/careers/students/event/detail/id=27974

グラプロ

Grapro

グラフィックスエンジニア・テクニカルアーティストを育成するための社内研修です。
ゲーム開発の現場において、より高度で専門性の高いエンジニアリングが求められるようになっており、グラフィックスエンジニアやテクニカルアーティストの需要が高まっています。
しかしながら、人材が不足していたり、幅広く高度な専門知識が必要で体系的な学習が必要にもかかわらず、組織的にそういう場を提供できていないという課題感がありました。
そのような背景から、グラプロの実施が決まりました。

約3ヶ月にわたり、1回8時間・全8回、計64時間の業務時間を使って実習もセットになったオンライン講義を実施しました。
今回の講義で触れたアーティストの使っているツールは、普段エンジニアが使わないものが多いのですが、ツールの概要だけでも理解をしておくと、プロジェクトに新しい技術やワークフローを取り入れるきっかけになったり、アーティストとして時間のかかる作業を把握し効率化したりできるようになります。
今回の講義では、それらの要点を短期間で学習できる良い機会になり、事後のアンケートでも満足度の高い研修になりました。

▼詳しくはこちらをご覧ください。
社内のグラフィックスエンジニア・TA育成研修「グラプロ」イベントレポート

社内のグラフィックスエンジニア・TA育成研修「グラプロ」イベントレポート

SGEとしては、技術力向上のための施策や仕組みづくり、情報発信等を積極的に行っていきたいと考えています。
来年もよろしくおねがいします!

2012年新卒入社、一度退社し2021年再入社。ゲーム事業部のUnityエンジニアとしてプロジェクト横断で使用するライブラリの開発などを行なっています。